スマートフォンの多くがAndroidを使っている今、Androidを狙った攻撃も年々巧妙化しています。 「ウイルス対策ソフトを入れていれば大丈夫」「怪しいサイトを見なければ安全」――そう思っていませんか?
実は最近の脅威は、普通に使っているだけでも巻き込まれるケースが増えています。 この記事では、2025年〜2026年にかけて増えているAndroidの新しい脅威を中心に、専門用語をなるべく使わずに解説します。
最近増えているAndroidセキュリティの脅威
① 正規アプリを装った「偽アプリ」
Google Playにあるから安全、とは言い切れない時代になりました。 最近は見た目も動きも本物そっくりな偽アプリが増えています。
- 有名アプリの名前やアイコンを少しだけ変える
- インストール後に「追加の設定が必要」と言って権限を要求
- 裏で情報を外部に送信
特に狙われやすいのは
- 無料VPN
- クリーナー系アプリ
- 仮想通貨・投資アプリ

クラウドセキュリティベンダーのZscalerによると、GoogleのPlayストアの顧客は、セキュリティスキャンを回避したマルウェアを含むアプリが1,900万件以上ダウンロードされて、マルウェアを含む77件のアプリを発見し報告しました。
引用元:TheRegister https://www.theregister.com/2025/08/26/apps_android_malware
② SMS(ショートメッセージ)から始まる被害
「お荷物のお届けについて」「料金未払いのお知らせ」などのSMS、見たことはありませんか?
最近はSMSに書かれたリンクを押すだけで危険なアプリを入れさせる手口が増えています。
特徴
- 日本語が自然「AIによって、プロが書いたような違和感のない文章が作れるようになった」
- 実在する企業名を使う
- 急がせる内容(今日まで、至急など)
一度アプリを入れてしまうと、
- 画面を勝手に操作
- SMSを盗み見る
- 銀行アプリの情報を狙う
といった被害につながります。

かつての「怪しい日本語」は、生成AI(LLM)の普及により消滅しました。

攻撃者はAIを使って、その時々の時事ネタ(給付金、新税制、宅配の再配達など)に合わせた完璧なビジネス文書を作成できるようになっています。これにより「文章が変だから気づく」という防衛策が通用しなくなっています。
③ 「権限の取りすぎ」が危険の入口に
Androidアプリは、
- 連絡先
- カメラ
- マイク
- SMS
などの権限を要求します。
最近問題になっているのは、本来不要な権限まで要求するアプリです。
例:
- 懐中電灯アプリが連絡先にアクセス
- 壁紙アプリがSMSを読む
一つ一つは小さな情報でも、集まると個人情報のかたまりになります。
④「権限」の中でも特に危ないもの
「連絡先」や「カメラ」も重要ですが、最近のAndroid攻撃の主流は「ユーザー補助(アクセシビリティ)」権限の悪用です。
『画面の操作を助ける設定』をオンにするよう求めてくるアプリには特に注意が必要です。

Android特有の強力な権限である「ユーザー補助」は、本来は身体の不自由な方をサポートするためのものです。しかし、これを許可すると「画面上の文字をすべて読み取る」「勝手にボタンを押す」ことが可能になります。
引用元:SecurityWeek https://www.securityweek.com/crocodilus-android-banking-trojan-allows-device-takeover-data-theft
⑤ Androidの弱点を突く「更新前提」の攻撃
Androidは定期的にセキュリティ更新が行われています。 しかし、
- 更新をしていない
- 古い端末を使い続けている
こうした状態を狙った攻撃が増えています。
特に2025年以降、 「古いまま使っている人」を前提にした攻撃が増えているのが特徴です。
なぜAndroidが狙われやすいのか?
理由はシンプルです。
- 利用者が多い
- 機種やバージョンが多く、管理が難しい
- アプリの自由度が高い
これはAndroidの「強み」でもありますが、 同時に攻撃者にとっても都合がいい環境になっています。
今日からできるシンプルな対策
難しい設定は不要です。以下だけでも意識してください。
✔ アプリは「数」と「権限」を定期的に見直す
- 使っていないアプリは削除
- 権限が多すぎるアプリは注意
✔ SMSやメールのリンクはすぐ押さない
- 本当にその会社から来たのか確認
- 公式アプリや公式サイトから確認
✔ Androidの更新は後回しにしない
- 更新=新機能ではなく安全対策
- 古い端末は買い替えも検討
✔ 「無料」「簡単」「今すぐ」に警戒
攻撃は、いつも親切そうな顔で近づいてきます。
✔ 指紋や顔認証(パスキー)を積極的に使う
パスワード漏洩が前提の時代なので、FIDOのサービスを意識しましょう。
✔ 確認ポイント
| 確認ポイント | 危険信号(赤信号) |
| アプリの入手先 | 公式ストア以外、または広告から直接誘導された |
| 要求される権限 | 懐中電灯なのに「連絡先」や「SMS」を求めてくる |
| 画面の指示 | 「設定から〇〇(ユーザー補助など)を許可してください」としつこい |
| メッセージ | 「今すぐ」「重要」「アカウント停止」と不安を煽る |
まとめ:Androidは「使い方」で安全になる
Androidは危険なOSではありません。 しかし、
- 知らないまま使う
- 便利さだけを優先する
こうした使い方が、被害につながります。
少しだけ立ち止まって、 「このアプリ、本当に必要?」 「このメッセージ、本物?」 と考えることが、一番のセキュリティ対策です。


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