ローカルAIエージェントを
オフラインPCへ丸ごと引っ越す方法
Gemma4 12B × CrewAI × Ollama をUSBメモリ1本で完全エアギャップ環境へ移行する
インターネット不要・月額コストゼロ・情報漏洩リスクゼロの完全手順
📋 目次
🔒 なぜオフラインPCへ引っ越すのか
クラウドAIとは根本的に異なるプライバシー保護の仕組みと、企業環境での現実的な課題を理解する
「本番PCはインターネット非接続」という現実
金融・医療・官公庁・製造業のセキュアな環境では、機密情報を扱う本番PCがインターネットから完全に切り離されている(エアギャップ)ケースが珍しくありません。ChatGPTやGemini APIはインターネット接続が必須のため使えませんが、完全ローカルAIならUSBで移植して同じ能力を持ち込めるのが最大の強みです。
Gemma4 12B × CrewAI × Ollamaで構築する自律AIエージェントシステムは、設計上すべての処理が自分のPC内で完結します。しかし「まずインターネットPCで動作確認してから、本番のオフラインPCへ移したい」というニーズに対して、具体的な手順を解説した日本語情報はほとんどありません。本記事ではその手順を完全に解説します。
ChatGPT / Gemini API
OpenAI / Google
入力データがすべてインターネット経由でサーバーへ送信される。高性能だが、社外秘情報・個人情報・未発表データの入力は情報漏洩リスクを伴う。オフライン環境では使用不可。
Gemma4 12B + Ollama
Google DeepMind + Community OSS
処理がすべて自分のPC内で完結。外部へのパケット送信はゼロ。社外秘資料・契約書・インシデントログをそのまま入力してもデータが外に出ない。USB移植でエアギャップ環境でも稼働。
この記事が解決する問題
「インターネットPCで試して動いたけど、本番のオフラインPCにどうやって持っていけばいいのか分からない」——この一点に特化して解説します。Pythonのライブラリをオフライン環境にインストールする方法と、7GBのAIモデルを移植する方法が核心です。
📦 引っ越しの全体像と4つの荷物
USBメモリに詰める「荷物」は4種類だけ。全体構造を把握してから作業を始めよう
作業は「詰め込む」→「運ぶ」→「展開する」の3フェーズ
インターネットPCで必要なファイルをUSBに集め、オフラインPCで展開する——それだけです。難しいコンパイルやビルドは一切不要。合計サイズは約9GBなのでUSBは16GB以上を推奨します。
🔧 引っ越しフロー — 3フェーズの全体像
次に、USBに詰める4種類の荷物の詳細を確認します。合計サイズとUSB容量に注意してください。
Ollamaインストーラー
ファイル名: OllamaSetup.exe
LLMをlocalhost APIとして動かすためのランタイム。オフラインPCにインストールするためのセットアップファイルです。ollama.comで公開されているWindows版インストーラーをそのまま保存します。
Gemma4モデルファイル
場所: C:\Users\<名前>\.ollama\models\
AIの「脳」本体。4bit量子化で約7GBあります。このフォルダをコピーするだけで再ダウンロード不要になります。これが今回の引っ越し作業の核心で、最も時間がかかる部分です。
Pythonインストーラー
ファイル名: python-3.12.x-amd64.exe
インターネットPCと全く同じバージョンのPythonインストーラーを保存します。バージョンが違うとパッケージの互換性問題が起きるため、必ずpython --versionで確認してください。
pipパッケージ群(.whl)
コマンド: pip download で作成
pip downloadコマンドで依存関係を含む全ライブラリを.whlファイルとしてダウンロードします。オフラインPCでは--no-indexオプションでインターネット不要のインストールが可能になります。
Anacondaは便利なディストリビューションですが、オフライン環境への転送では「condaパッケージのオフラインキャッシュが複雑」「環境ファイルに絶対パスが混入しやすい」などのトラブルが多発します。Python公式のvenv + pip downloadの組み合わせの方がシンプルで確実です。conda-packという専用ツールもありますが、依存関係が多い場合に失敗しやすく、本記事では推奨しません。
📁 USBメモリの中身(完成形)
D:\transfer\
├── OllamaSetup.exe # Ollamaインストーラー(約100MB)
├── python-3.12.9-amd64.exe # Pythonインストーラー(約25MB)
├── multi_agent_analyzer.py # スクリプト本体(数KB)
├── ollama_models\ # Gemma4モデル(約7GB)
│ ├── manifests\
│ │ └── registry.ollama.ai\
│ └── blobs\ # 実際のモデルデータ
│ └── sha256-xxxx...
└── packages\ # pipパッケージ群(約300-500MB)
├── crewai-0.x.x-py3-none-any.whl
├── langchain_ollama-0.x.x.whl
└── (依存パッケージ多数 ※自動で含まれる)
合計: 約8〜9GB → USB 16GB以上を用意すること
⬇️ STEP1: インターネットPCで「詰め込む」
6つのサブステップでUSBメモリに引っ越し荷物を全部集める。コマンドはすべてコピペでOK
前提条件:インターネットPCで動作確認済みであること
この記事は「Gemma4 12B + CrewAI + Ollamaで自律AIエージェントをインターネットPCで構築して動作確認した」という前提から始まります。まだ構築していない場合は、前の記事「完全ローカル自律AIエージェントを自分のPCで動かす」を先に完成させてください。
転送用フォルダをDドライブに作成する
USBに移す前に、まずPC上に転送用の一時フォルダを作ります。場所はどこでもよいですが、Dドライブ直下が分かりやすいです。
Ollamaインストーラーを保存する
ollama.comからWindows用インストーラーをダウンロードしてフォルダに保存。
Gemma4モデルファイルをコピーする(最重要・約7GB)
Ollamaが保存したモデルファイルをまるごとxcopyでコピーします。
Pythonインストーラーを保存する
現在使っているPythonと全く同じバージョンのインストーラーを保存。
pipパッケージ群をダウンロードする(最重要)
pip downloadコマンドで依存関係を含む全ライブラリを.whlファイルとして保存。
Pythonスクリプトをコピーする
エージェントのコード本体をフォルダに入れる。
それぞれのコマンドを順番に実行していきましょう。
1-1. 転送用フォルダを作成する
# 転送用フォルダとパッケージ保存フォルダを作成
mkdir D:\transfer
mkdir D:\transfer\packages
# 確認(正しく作れたか見る)
dir D:\transfer
1-2. Ollamaインストーラーを保存する
ブラウザで ollama.com/download にアクセスし、「Download for Windows」からインストーラーをダウンロードします。ダウンロードしたファイルを D:\transfer\OllamaSetup.exe として保存してください。
オフラインPCのOSバージョンに合わせる
Windows 10と11では同じインストーラーで動きます。ただし32bit OSには対応していません。必ずオフラインPCが64bit(x64)であることを事前に確認してください。
1-3. Gemma4モデルファイルをコピーする(最重要)
Ollamaはモデルファイルをユーザーフォルダの .ollama\models に保存しています。このフォルダをそのままコピーすれば、オフラインPCでの再ダウンロードが不要になります。
# Ollamaのモデル保存場所を確認
dir "C:\Users\%USERNAME%\.ollama\models"
# → manifests フォルダと blobs フォルダが見えればOK
# モデルファイルを転送フォルダにコピー(約7GB・数分かかる)
xcopy "C:\Users\%USERNAME%\.ollama\models" "D:\transfer\ollama_models" /E /I /H
# /E → サブフォルダも含めてすべてコピー
# /I → コピー先がフォルダとして扱われる
# /H → 隠しファイルもコピー(重要)
ollama pull で複数のモデルをダウンロードしている場合、.ollama\models フォルダには全モデルが含まれます。gemma4:12b だけを転送したい場合は ollama show gemma4:12b --modelfile で使用しているblobファイルを特定して個別にコピーする方法もありますが、フォルダごとコピーする方が確実です。
1-4. Pythonインストーラーを保存する
# 現在のPythonバージョンを必ず確認する
python --version
# 例: Python 3.12.9 ← この番号を覚えておく
確認したバージョン番号をもとに、python.org の「Python Releases for Windows」ページから同じバージョンの Windows installer (64-bit) をダウンロードし、D:\transfer\python-3.12.9-amd64.exe として保存します。
1-5. pipパッケージ群をダウンロードする(最重要)
pip download は「インストール」ではなく「ダウンロードだけ」を行うコマンドです。依存関係を含む全パッケージが .whl ファイルとしてフォルダに保存されるため、オフライン環境でそのまま使えます。
# 必ず仮想環境をアクティベートしてから実行!
agent-env\Scripts\activate
# crewai と langchain-ollama(依存パッケージも全部)をダウンロード
pip download crewai langchain-ollama -d D:\transfer\packages
# 終わったら何個のファイルが保存されたか確認
dir D:\transfer\packages | find /c ".whl"
# 通常 50〜100個程度の.whlファイルが保存される
仮想環境が有効でない状態で pip download を実行すると、システムPythonに入っている余計なパッケージも一緒にダウンロードされたり、逆に必要なパッケージが漏れたりします。必ず agent-env\Scripts\activate でアクティベートしてから実行してください。アクティベート済みかどうかはプロンプト先頭の (agent-env) 表示で確認できます。
1-6. Pythonスクリプトをコピーする
# スクリプト本体をコピー
copy multi_agent_analyzer.py D:\transfer\
# 最終確認:転送フォルダの内容をチェック
dir D:\transfer
# OllamaSetup.exe / python-3.12.9-amd64.exe /
# multi_agent_analyzer.py / ollama_models\ / packages\
# 以上5つがあればOK! USBメモリにコピーして完了
D:\transfer\ に以下の5つが揃っていることを確認してからUSBにコピーしてください。
- OllamaSetup.exe(約100MB)
- python-3.12.x-amd64.exe(約25MB)
- ollama_models フォルダ(約7GB)
- packages フォルダ(50個以上の.whlファイル)
- multi_agent_analyzer.py
⬆️ STEP2: 完全ローカルPCで「展開する」
USBを差してから動作確認まで。インターネット接続なしで5ステップ完了
USBドライブレターを確認してから始める
オフラインPCにUSBを挿したとき、ドライブレターが何になるかはPCによって異なります(E:、F:、G:など)。以下のコマンド例では E: を使っていますが、wmic logicaldisk get name,description で確認してから自分の環境に合わせて読み替えてください。
3-1. Pythonをインストールする
USBから python-3.12.x-amd64.exe を実行します。インストーラーが起動したら、最初の画面で必ず 「Add python.exe to PATH」のチェックボックスをオン にしてから「Install Now」をクリックしてください。
このチェックを入れ忘れると、PowerShellで python コマンドが「認識されません」エラーになります。インストール後に気づいた場合は、コントロールパネルからPythonを修復インストール(Modify)するか、アンインストールして入れ直してください。
# インストール完了後、新しいPowerShellウィンドウを開いて確認
python --version
# Python 3.12.9 ← インターネットPCと同じバージョンが表示されればOK
3-2. Ollamaをインストールする
USBから OllamaSetup.exe を実行します。インストーラーの指示に従って進めると、完了後にOllamaがシステムトレイで自動起動します。
# Ollamaがインストールされているか確認
ollama --version
# ollama version is x.x.x と表示されればOK
# Ollamaが起動していない場合は手動起動
ollama serve
# 「Listening on 127.0.0.1:11434」と表示されればAPI起動済み
Ollamaはインストール後にバックグラウンドで自動起動する
インストールが完了すると、Ollamaはシステムトレイ(タスクバー右端の通知領域)に常駐して自動起動します。ollama serve を手動実行する必要があるのは、タスクトレイにOllamaのアイコンが見当たらない場合だけです。
3-3. Gemma4モデルをOllamaのフォルダへ貼り付ける
これが引っ越し作業の核心です。インターネットPCからコピーしてきたモデルファイルを、オフラインPCのOllamaが読めるフォルダへ貼り付けます。
# USBのモデルファイルをOllamaのモデルフォルダへコピー
# ※ E: はUSBのドライブレター(環境に応じて変更)
xcopy "E:\transfer\ollama_models" "C:\Users\%USERNAME%\.ollama\models" /E /I /H
# コピーが終わったらOllamaがモデルを認識しているか確認
ollama list
# NAME ID SIZE MODIFIED
# gemma4:12b xxxxxxxx... 7.x GB ...秒前
# ↑ gemma4:12b が表示されていれば引っ越し成功!
コピー先のパスが正しくない可能性があります。C:\Users\【正しいユーザー名】\.ollama\models\ に manifests フォルダと blobs フォルダの両方が存在するか確認してください。blobs フォルダの中に sha256- で始まる大きなファイルがあればOKです。
3-4. 仮想環境を作ってオフラインでpip installする
pip install に --no-index と --find-links オプションを付けることで、インターネットにアクセスせずUSBのパッケージフォルダからインストールできます。
# 作業フォルダを作成
mkdir C:\my-agent
cd C:\my-agent
# Python仮想環境を作成してアクティベート
python -m venv agent-env
agent-env\Scripts\activate
# プロンプトが (agent-env) C:\my-agent> に変わればOK
# オフラインでインストール(インターネット不要)
pip install --no-index --find-links=E:\transfer\packages crewai langchain-ollama
# --no-index → PyPI(インターネット)を参照しない
# --find-links → このフォルダからパッケージを探す
# インストール完了確認
pip list | findstr -i "crewai\|langchain"
# crewai 0.x.x
# langchain-ollama 0.x.x
# 以上が表示されればOK
3-5. スクリプトをコピーして実行する
# USBからスクリプトをコピー
copy E:\transfer\multi_agent_analyzer.py C:\my-agent\
# 仮想環境がアクティベートされていることを確認
agent-env\Scripts\activate
# エージェント起動!
python multi_agent_analyzer.py
# ====================================================
# 🚀 Gemma 4 12B による自律意思決定システムを起動します...
# ====================================================
# Working Agent: 戦略プランニングチーフ
# [Thought]: タスクの目標は...(AIの思考が流れる)
# ↑ この表示が出れば完全ローカルAI引っ越し成功!
以下がすべて確認できたら引っ越し完了です。
ollama listに gemma4:12b が表示されるpip listに crewai と langchain-ollama が表示されるpython multi_agent_analyzer.pyでエージェントが起動する- ネットワーク接続なしで動作する(LANケーブルを抜いても動く)
🔧 よくある失敗と対処法
引っ越し作業で詰まりやすい4パターンをすべて網羅。エラーメッセージから原因を特定する
エラーが出ても慌てない。原因は4パターンのどれかです
引っ越し作業でつまずくポイントはほぼ決まっています。エラーメッセージをよく読んで、下の表から該当するパターンを探してください。
⚠️ エラー別トラブルシューティング表
| エラー症状・メッセージ | 原因 | 対処法 |
|---|---|---|
| ollama list に gemma4:12b が出ない |
モデルファイルのコピー先パスが違う | C:\Users\【正しいユーザー名】\.ollama\models\ に manifests\ と blobs\ フォルダが両方あるか確認。エクスプローラーで隠しフォルダ表示をオンに |
| Connection refused / Failed to connect |
Ollamaが起動していない | タスクトレイにOllamaアイコンがあるか確認。なければ PowerShell で ollama serve を実行してから別ウィンドウでスクリプトを実行 |
| pip install で No matching distribution found |
両PCのPythonバージョンが違う、またはOSアーキテクチャが違う | インターネットPC・オフラインPCの両方で python --version を実行して一致しているか確認。違う場合はインターネットPCで正しいバージョンのPythonを使い pip download をやり直す |
| ModuleNotFoundError: No module named ‘crewai’ |
仮想環境がアクティベートされていない | agent-env\Scripts\activate でアクティベートしてから再実行。プロンプト先頭に (agent-env) が付いているか確認 |
| インストール時に パッケージが足りない |
pip download 時に仮想環境が有効でなかった、またはパッケージ漏れ |
インターネットPCに戻り、仮想環境をアクティベート後に pip download crewai langchain-ollama -d D:\transfer\packages をやり直す。その後 packages フォルダ内の .whl ファイルを数える(通常50個以上) |
| 処理が止まる・ 応答が非常に遅い |
GPUが認識されていない、またはVRAM不足 | ollama ps で実行中のモデルを確認。ollama run gemma4:12b "hello" で単体テスト。GPU搭載PCではドライバの更新が必要な場合あり。CPU推論の場合は1回の推論に5〜15分かかるのは正常 |
「もう一度インターネットPCでやり直し」が最速の解決策
オフラインPCで詰まったとき、インターネットPCでのやり直しが怖くなりますが、実際には pip download と xcopy のやり直しだけなので5〜10分で終わります。パッケージが足りない・バージョンが合わないという問題のほとんどは、インターネットPC側での再実行で解決します。
診断に役立つコマンド集
# Pythonバージョン確認
python --version
# Ollamaのバージョンとモデル一覧
ollama --version
ollama list
# Ollamaが動いているか(ポート確認)
netstat -an | findstr 11434
# TCP 127.0.0.1:11434 が表示されればOK
# 仮想環境の確認
pip list | findstr -i "crewai\|langchain\|ollama"
# インストール済みパッケージの全確認
pip list
# Gemma4に直接テスト質問(一番シンプルな動作確認)
ollama run gemma4:12b "日本語で1文だけ返事して"
🛡️ セキュリティ上の注意点
完全ローカルAIでも見落としやすいリスク。USB転送・エージェント動作・ネットワーク公開の落とし穴
「ローカルだから安全」は半分だけ正しい
クラウド送信リスクはゼロになりますが、USB経由のマルウェア持込・自律エージェントによるファイル操作・Ollamaの誤ったネットワーク公開など、ローカル特有のリスクは別途対処が必要です。
🦠 USBマルウェアリスク
- USB挿入前にウイルスチェックを実施
- インターネットPCからの転送に使ったUSBは専用化
- 不審な.exeファイルが増えていないか確認
⚙️ 自律エージェント動作
- 必ずvenv(仮想環境)内でテスト実行
- ツール呼び出しを有効にする場合は権限を最小化
- 機密データフォルダへのエージェントのアクセスを分離
🌐 ネットワーク公開禁止
- Ollamaのデフォルトは localhost:11434 のみ
- OLLAMA_HOST=0.0.0.0 は絶対に設定しない
- ファイアウォールで11434ポートをブロック
📋 ログ・監査証跡
- AIへの入力データの保存ポリシーを策定
- エージェントの操作ログを記録する仕組みを整備
- 出力内容の責任所在を組織内で明確化
Ollamaには認証機能がありません。OLLAMA_HOST=0.0.0.0 を設定して外部からアクセスできるようにすると、ネットワーク上の誰でもAIを無制限に使用できる状態になります。社内LANでも同様です。完全ローカル運用では必ずデフォルト(127.0.0.1:11434)のまま使用してください。
完全ローカルAIが保証するセキュリティメリット
正しく設定すれば、Ollamaのデフォルト動作でインターネットへのパケット送信は一切ありません。社外秘の契約書・インシデントログ・顧客データをAIに処理させても、データがネットに出ることはゼロです。これはクラウドAPIでは実現不可能な保証です。
✅ まとめ:引っ越しの核心と今日からできること
9GBのUSBメモリ1本で完結する完全ローカルAI移行の要点を整理する
この記事で解説した「インターネットPCで構築 → USBでオフラインPCへ引っ越し」の手順を振り返ります。全体を通じて重要なのは次の2点だけです。
モデルフォルダをそのままコピー
~\.ollama\models\ を xcopy で丸ごとコピー。再ダウンロード不要。
pip download → –no-index
インターネットPCで全 .whl を集め、オフラインで --no-index インストール。
Pythonバージョンを揃える
両PCで python --version が一致していることが前提条件。
USB 16GB以上を用意
合計約9GB。余裕を持って16GB以上を使用すること。
📊 引っ越し前後の環境比較
| 項目 | 引っ越し前(インターネットPC) | 引っ越し後(完全オフラインPC) |
|---|---|---|
| インターネット接続 | 必要(初回セットアップのみ) | |
| 情報漏洩リスク | ローカル処理のため低リスク | |
| 月額コスト | 無料(OSS) | 無料(OSS) |
| 動作速度 | PCのスペック依存 | PCのスペック依存(同等) |
| セキュアな場所での利用 | ネット接続が必要な環境ではNG |
今日からできるアクションチェックリスト
- インターネットPCで
python multi_agent_analyzer.pyの動作確認を完了させる - USB 16GB以上を準備して
D:\transferフォルダを作成する ollama.comから OllamaSetup.exe をダウンロードして保存するxcopy "C:\Users\%USERNAME%\.ollama\models" "D:\transfer\ollama_models" /E /I /Hを実行する- 仮想環境をアクティベートして
pip download crewai langchain-ollama -d D:\transfer\packagesを実行する - USBの合計サイズが 8GB 前後になっていることを確認する
- オフラインPCにUSBを挿してSTEP2の手順を実行する
ollama listで gemma4:12b が表示されることを確認する- ネットケーブルを抜いた状態でスクリプトが動くことを確認する


コメント