「あなたにマネロンの疑いがある」
資金洗浄という言葉を使う
ニセ警察詐欺
聞き慣れない犯罪の名前で、急に疑われたら。
怖い言葉と、お金を送る理由を切り分けよう。
マキ・ロゼ・ツナ・安全ねこと、公表事例を読み解きます。

情報確認日:2026年10月6日。会話・図解・クイズは解説のための創作です。検挙事例と、有罪が確定した事実を区別します。
警察を名乗る人から「あなたにマネロンの疑いがある」と言われたら、何もしていなくても怖いよ。お金を預ければ、疑いを晴らせるの?
その言葉を使って、お金を送らせる詐欺が公表されているよ。マネロンは実際に取り締まられている犯罪だけれど、知らない相手の言い分が、そのままあなたの関与を示す証拠になるわけではないんだ。
いま、気になっているのは?
選んだ内容に合わせて、先に読む場所を案内します。
資金洗浄は、
「潔白を証明する送金」ではない。
マネーロンダリング、略してマネロンは、資金洗浄とも呼ばれます。警察庁は、犯罪で得た収益について、出所や本当の所有者を分かりにくくし、捜査機関による発見や検挙を免れようとする行為として説明しています。
犯罪に由来する収益か
詐欺などによって得た金銭・財産と、その由来が問題になります。相手が「犯罪のお金だ」と言っただけで、それが確認されたことにはなりません。
由来などを隠す行為か
誰の収益なのか、どこから来たのかを分かりにくくする行為が問題になります。口座の移動という外形だけで結論は出せません。
これはニュースを読むための整理です。個別の犯罪の成立には、行為や認識などの具体的な事情を確認する必要があります。「口座を持っている」「銀行振込みをした」という事実だけで、資金洗浄に関与したとは判断できません。
本当の資金洗浄では、犯罪収益と、それを隠す行為が問題になるんだね。知らない人にお金を送って「きれいにしてもらう」という意味じゃないんだ。
ニセ警察は、犯罪名を
送金させる理由に変える。
警察庁は、マネロンの疑いを告げ、保釈金名目の振込みを要求し、払わなければ逮捕すると脅す不審メールを注意喚起しています。捜査後に返すという説明もありますが、警察庁がそのような形で金銭を要求することはないとしています。
警察庁:ニセ警察詐欺と、マネロンの疑いを口実にする不審メール
みずほ銀行も、口座が資金洗浄に関与していると告げ、調査や逮捕回避のための振込みを指示する手口を公表しています。周囲への相談を止めたり、銀行に本当の振込目的を言わないよう求めたりする事例もあります。
みずほ銀行:警察・銀行職員をかたる詐欺の注意喚起(2026年9月9日更新)
実在する犯罪名や組織名が出てくると、話全体が本物に感じられる。でも、「マネロンは実在する」ことと、「この相手にお金を送る必要がある」ことは、別の話なんだ。
被害者を脅す口実と、
取り締まられた行為を比べる。
「容疑者の一人」と言われ、約700万円を送金
岩手県警は、2026年6月中旬、税関を名乗る電話をきっかけに、警察官・検察官をかたる相手へ複数回の振込みをした被害を公表しています。相手は、資金洗浄事件の容疑者だと告げ、紙幣の確認や保釈金を口実に送金を要求しました。
被害者は、返金されないため実際の警察へ問い合わせ、詐欺と分かりました。ここで公表されたのは、犯罪への関与を信じ込ませ、送金させた被害です。「容疑者だ」と言われたことを、被害者が資金洗浄をした証拠と取り違えてはいけません。
犯罪収益を架空法人の口座間で移動させた事件
警察白書には、会社役員らが、2021年9月ごろから2023年8月ごろにかけ、詐欺やオンラインカジノ由来の犯罪収益を架空法人の口座間で移動させた事例が掲載されています。大阪府警は、2024年9月までに6人を犯罪収益等隠匿などの容疑で逮捕したとされています。
こちらで取り締まりの対象となったのは、犯罪収益の由来などを隠すための資金移動です。電話で誰かを怖がらせるための呼び名とは異なります。白書の検挙事例であり、この記事で判決の確定まで確認したものではありません。
| 見る点 | ニセ警察詐欺の口実 | 資金洗浄の検挙事例 |
|---|---|---|
| 言葉の役割 | 被害者を疑わせ、怖がらせる | 取り締まりの対象となった行為を説明する |
| お金の話 | 調査・保釈金などを名目に、新たな送金を要求 | 犯罪収益の由来などを隠す資金移動が問題 |
| 出典の範囲 | 警察が公表した詐欺被害・注意喚起 | 白書が公表した検挙事例。判決確定とは別 |
| 読み間違い | 相手の「容疑者だ」という主張を、関与の証拠にする | 口座間の移動があれば、どれも犯罪だと考える |
2つの事例は別の事件です。詐欺で奪われたお金が後に資金洗浄の対象になる可能性はありますが、今回の詐欺被害の送金先と、白書の事件がつながるという資料は確認していません。
本物の銀行の確認まで、
全部「詐欺」とは考えない。
金融庁は、資金洗浄等の対策として、金融機関が取引目的、資産・収入の状況などを確認したり、住所・職業などを郵送や電話で再確認したりする場合があると説明しています。正当な確認への協力は、金融サービスを犯罪に悪用されないための取り組みです。
取引目的などの情報確認
「本物の確認だろうか」と迷ったら、届いた連絡のリンクや相手の指定番号を使わず、銀行の正規アプリ、公式サイト、支店などで確かめて対応します。
疑いを晴らすための振込み
警察を名乗る相手が、調査や逮捕回避のために別口座へ送れと言う場合は、支払わず警察へ確認します。「返すから」と言われても、その説明を送金の根拠にしません。
怖くなったら、
通話の外に相談先を作る。
いま、警察を名乗る相手から要求されている
送金や現金の引渡しをせず、電話・ビデオ通話を切ります。相手の指定番号へかけ直さず、自分で調べた警察の窓口や近くの警察署へ相談してください。画像の警察手帳や逮捕状だけで判断しません。
相手が指定した連絡方法で「警察に確認する」だけでは、同じ詐欺の相手につながるおそれがあります。家族など信頼できる人へも話し、相手の秘密の指示に従わないでください。
すでに振り込んだ・情報を伝えてしまった
追加の支払いを止め、日時、振込額、振込先、やり取りなど、手元にある記録を残します。警察と、振込先の金融機関へ早く連絡してください。利用している銀行にも被害と伝えた情報を説明し、必要な対応を確認します。
金融庁は、振り込め詐欺等の被害に遭った場合、警察と振込先の金融機関への連絡を案内しています。口座に残った資金などの条件によるため、被害額が必ず戻るとは限りません。「返金にもう一度送金が必要」という相手の要求には応じません。
調査への協力と言われ、他人のお金を動かすよう頼まれた
知らない入金を引き出したり、別の口座へ送り直したりする依頼に応じず、銀行と警察へ相談します。返金を指示された場合も、その相手の指示だけで動かさないでください。
依頼を受けた経緯、説明された内容、入金や送金の記録を伝えて、対応を確認します。脅されている場合も、さらに従ってしまう前に助けを求めてください。
安全ねこと、
おさらいしよう!
怖い犯罪の名前が出ても、お金を動かす前に通話を切ろう。相手が教える窓口ではなく、自分で確認した窓口へ。
警察を名乗る相手が「マネロンの疑いを晴らすため、別の口座へ送金して」と言った。どうする?
答えと理由を読む
送金せず通話を切り、相手とは独立した警察の窓口へ確認します。少額の支払いも、本物か確かめる方法にはなりません。相手が案内する番号へかけ直すだけでは、同じ詐欺の相手につながるおそれがあります。
「疑いを晴らす送金」を
止めるための確認。
警察を名乗る連絡へのチェックシート
確認した項目:0 / 6。安全を点数で判定するものではありません。
相談する相手:
公式の窓口の確認方法:
口座の暗証番号・パスワード・認証コードは、このシートに書きません。
チェックは保存されません。再読み込みするとリセットされます。
怖い名前が出てきても、
送金を急がない。
相手の言葉と確認された事実を分け、通話の外に相談先を作ろう。
出典と、この記事の読み方
確認日:2026年10月6日。警察庁・県警・金融庁・銀行の公表資料を要約しました。CASE Aは2026年6月の被害を掲載した県警のページ、CASE Bは2025年版白書に掲載された2024年までの検挙事例です。資料の公表年と、行為・検挙の時期は異なります。
検挙事例について判決確定まで確認したものではなく、2つの事件のつながりや、送金されたお金の最終的な行先を推定していません。会話は実在する個人の体験談ではありません。


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