高齢者のフィッシング被害は少ない?年齢差の正体を統計で検証

📊 令和7年 通信利用動向調査(35,794人)を読む

高齢者のフィッシング被害が少ないのは、危機意識が高いからではない

40代12.2%、80歳以上5.9%。年齢が上がるほど被害は減ります。
ところがこの差は、届いている量で割ると1.1倍まで縮みました。

🏷️ 年齢別 🏷️ フィッシング 🏷️ 到達量 🏷️ 令和7年調査 🏷️ n=35,794人

⚡ 先に結論(5行)

  1. フィッシング被害を「経験した」と答えた人は、40代で12.2%、80歳以上で5.9%。2.1倍の差があります。しかし迷惑メール・架空請求メールの受信率(=攻撃が届いている量)で割ると、0.163対0.147。差は1.1倍まで縮みます。年齢差の正体は、警戒心ではなく到達量でした。
  2. さらにネット通販の利用率で割ると、符号が逆転します。80歳以上が0.266で最高、40代は0.159。ネット決済をする高齢者に限れば、遭遇率はむしろ高い可能性があります。「高齢者は安全」は成り立ちません。
  3. ただしウイルス感染だけは例外で、本物の差です。60代13.0%、70代12.9%が実際のピーク(20代は4.5%)。毎日利用率で割ると80歳以上0.198対20代0.048で4.1倍。品目を混ぜて語ると結論が壊れます。
  4. その理由は対策の中身にあります。ウイルス対策ソフトの導入は60代40.5%で全年齢の最高。ところが「ソフトウェアを最新のものにする」は60代45.0%、70代33.5%、80歳以上22.0%と急落します。買って置く対策は続くが、手を動かす対策が続かない。
  5. あなたが読み取るべきこと:この統計の「被害」は実際の被害ではなく「本人が被害だと気づいて申告できたもの」です。年齢別の被害率を見て「うちの親は大丈夫」と結論するのは、届いている量を見ないまま安心することになります。

📌 一言でいうと ── 被害が少なく見える人の多くは、慎重なのではなく、まだ狙われる場所に立っていないだけです。

01

数字はこう見える ── 年齢が上がると被害が減る

まず、素直に読むとどう見えるかを確認します

📋

使うデータについて

総務省が2026年5月29日に公表した「令和7年通信利用動向調査」の世帯編(世帯構成員)統計表を使います。過去1年間にインターネットを利用した35,794人が対象です。ICTスキルの設問だけは対象が全員(43,281人)、具体的な不安内容の設問は不安を感じている人(25,609人)が母数になります。

この調査は「あなたは過去1年間に次のような被害等を経験しましたか」と複数回答で尋ねています。つまりここでいう被害とは、本人が被害だと認識して申告したものです。この一点が、記事全体の鍵になります。

年齢別に被害の経験率を並べると、きれいな山型が現れます。低年齢と高年齢で低く、30代から50代にかけて高い。

年齢フィッシング個人情報の漏えいウイルス感染端末の紛失・盗難特に被害はない
6~12歳1.6%3.2%2.8%3.2%55.3%
13~19歳4.3%7.1%3.9%5.8%26.1%
20~29歳8.7%12.4%4.5%7.9%16.6%
30~39歳11.5%19.1%7.1%10.8%13.5%
40~49歳12.2%17.2%9.2%7.8%13.4%
50~59歳11.4%16.0%9.0%7.2%13.6%
60~69歳10.3%15.0%13.0%6.2%15.9%
70~79歳6.8%15.1%12.9%6.0%23.9%
80歳以上5.9%8.7%9.1%5.7%32.8%

フィッシングを見てください。ピークの40代が12.2%、80歳以上が5.9%。2.1倍の開きがあります。「特に被害はない」と答えた人も、80歳以上では32.8%で、40代の13.4%の2.4倍です。

この数字だけを見ると、説明は簡単そうに思えます。高齢者は慎重だから。若い人は無防備だから。詐欺への警戒心が世代で違うから。ニュースやセミナーでよく聞く話とも一致します。

⚠ 注意

ところが、この読み方には検算がひとつ抜けています。「被害に遭わなかった」と「そもそも狙われる場所にいなかった」は、この統計では区別されません。どちらも「特に被害はない」に入ります。

02

割り算をすると、差が消える

攻撃がどれだけ届いているかで割り直してみます

同じ調査には「迷惑メール・架空請求メールを受信した」という項目があります。これは便利な指標です。迷惑メールは、こちらが何をしていようと勝手に届きます。ネットでの行動が慎重でも大胆でも、アドレスが知られていれば届く。だから「攻撃がどれだけ到達しているか」の代わりとして、そこそこ素直に使えます。

そして、この受信率が年齢で大きく違います。

📈 フィッシング被害と、迷惑メール受信率は同じ形をしている

80% 40% 0% 迷惑メール受信率(攻撃の到達量) フィッシング被害率(5倍に拡大表示) 10代20代30代 40代50代60代 70代80歳~ 2本の線はほぼ平行に動く。被害の山と、攻撃の到達量の山が重なっている

2本の線がほとんど同じ形をしています。迷惑メールの受信率は50代の75.9%をピークに、80歳以上では40.1%まで落ちます。フィッシング被害の山も、ほぼ同じところにあります。

そこで、フィッシング被害率を迷惑メール受信率で割ります。「同じだけ攻撃が届いていたとしたら、どれくらいの割合で被害を経験するか」の目安です。

年齢フィッシング被害迷惑メール受信割り算のあと水準
13~19歳4.3%47.1%0.091
最低
20~29歳8.7%67.2%0.129
—
30~39歳11.5%71.8%0.160
—
40~49歳12.2%74.7%0.163
最高
50~59歳11.4%75.9%0.150
—
60~69歳10.3%70.8%0.145
—
70~79歳6.8%55.8%0.122
—
80歳以上5.9%40.1%0.147
中位

割り算の前は40代12.2%対80歳以上5.9%で2.1倍ありました。割り算のあとは0.163対0.147で1.1倍です。年齢差はほぼ消えました。

そして最も低いのは80歳以上ではなく、10代の0.091でした。10代には迷惑メールが47.1%の人に届いているのに、フィッシングとして認識した人は4.3%しかいません。届いている量に対して、認識できている割合が全年齢で最も低い。

🔁

ネット通販の利用率で割ると、符号が逆転する

フィッシングの主な標的は、クレジットカード情報や決済サービスのアカウントです。そこでネット通販・取引の利用率で割ると、順番が変わります。80歳以上が0.266で最高、70代0.169、60代0.169、40代0.159、20代0.115。

80歳以上でネット通販を使う人は22.2%しかいません(40代は76.9%)。しかしその少数の人たちに限れば、フィッシングに遭遇する率はむしろ高い可能性があります。「高齢者は安全」ではなく「高齢者はまだ戦場に出ていない人が多い」というのが、データに近い表現です。

⚠ 注意

この割り算は、公表されている年齢別の割合どうしを割ったものです。「迷惑メールが届いた人のうち何%がフィッシングに遭ったか」という条件付き確率ではありません。それを出すには、同じ人について両方の回答を突き合わせたクロス集計が必要で、公表統計にはありません。ここでの数値は「同じだけ晒されていたら何倍か」の粗い目安として読んでください。

03

ウイルス感染だけは本物の差だった

すべてを「到達量の差」で説明すると、今度はこちらを取りこぼします

ここまでの話を「つまり高齢者の被害が少ないのは全部見かけだけ」とまとめたくなります。ところが、そう書くと嘘になります。ウイルス感染だけは、割り算をしても高齢層が高いままです。

生の数字からして違います。ウイルス感染のピークは60代の13.0%、次いで70代の12.9%。20代はわずか4.5%です。フィッシングとは山の位置が違う。

🦠 ウイルス感染は、割っても高齢層が高い

20代30代40代 50代60代70代 80歳~ 0.0480.0750.098 0.0970.1540.189 0.198 ウイルス感染率 ÷ 毎日利用率 20代0.048から80歳以上0.198まで、きれいに単調増加。4.1倍の開き

毎日インターネットを利用する人の割合で割ると、20代0.048から80歳以上0.198まで、ひとつの例外もなく単調に上がります。4.1倍です。フィッシングで見たような「割ったら消える」現象は起きません。

🚨 重要

品目を混ぜて「高齢者の被害は少ない」と書くと、この事実を取りこぼします。フィッシングと詐欺の話をしているのか、ウイルスとマルウェアの話をしているのかで、結論が反対になります。高齢の家族に伝えるべき注意も、当然変わります。

ではなぜ、ウイルスだけが違うのか。答えは対策の中身にありました。

04

買う対策は続く。手を動かす対策が続かない

「対策をしているか」ではなく「どの対策をしているか」を見ます

同じ調査は、実施しているセキュリティ対策を複数回答で聞いています。ここを年齢別に開くと、はっきりした分かれ方が見えます。

年齢ウイルス対策ソフトを入れる携帯会社のセキュリティサービスに加入ソフトウェアを最新にする端末にパスワードロック対策を行っていない
20~29歳28.2%28.5%53.6%60.2%4.0%
30~39歳31.6%22.9%59.7%62.8%4.4%
40~49歳36.7%30.4%60.3%58.1%4.0%
50~59歳39.6%36.7%57.4%55.8%3.4%
60~69歳40.5%41.0%45.0%40.0%4.6%
70~79歳31.7%37.2%33.5%25.0%9.4%
80歳以上18.7%31.3%22.0%15.7%17.7%

60代を見てください。ウイルス対策ソフトの導入率40.5%は全年齢で最高。携帯会社のセキュリティサービス加入41.0%も最高です。お金を払って手に入れる対策については、どの世代よりもきちんとやっています。

ところが同じ60代で、「ソフトウェアを最新のものにする」は45.0%。40代の60.3%より15ポイント以上低い。「端末にパスワードロックなどを設定する」は40.0%で、30代の62.8%から22.8ポイント落ちています。

🛒

買って置く対策

ウイルス対策ソフト
携帯会社のサービス
60代がピーク

🔄

続ける対策

ソフトの更新
パスワードロック
60代から急落

🦠

結果

ウイルス感染
60代13.0%
全年齢の最高

ウイルスやマルウェアの侵入口として大きいのは、更新されていない古いソフトウェアの弱点です。対策ソフトを入れることと、OSやアプリを最新に保つことは、別の作業です。前者は一度の買い物で済みますが、後者は毎月くり返す手作業です。

60代は「買う」を最もよくやり、「続ける」でつまずいている。この組み合わせが、ウイルス感染率のピークと重なります。これは推測を含む読み方ですが、数字の並びとはよく合います。

💡

高齢の家族に何を勧めるべきか、が変わります

「セキュリティソフトを入れておきなさい」は、60代にはすでに届いています。むしろ効くのは「自動更新がオンになっているか一緒に確認する」のほうです。スマートフォンなら設定から自動アップデートを有効にし、パソコンならWindows Updateを止めていないか見る。一度の設定で「続ける対策」を自動化できます。

05

唯一の逆転 ── 迷惑メールだけ不安が足りない

何を恐れているかと、何が実際に起きているかを並べます

この調査には「インターネット利用で不安に感じること」と「実際に経験した被害」の両方があります。同じ事柄を指す選択肢が6組あるので、並べて引き算ができます。不安の側は母数が「不安を感じている人」なので、利用者全体を分母に直してから比べました。

事象不安(利用者全体に換算)実際に経験ズレ
個人情報の漏えい63.0%14.2%+48.8pt
ウイルス感染42.3%8.5%+33.8pt
詐欺・フィッシング38.4%9.3%+29.1pt
違法・有害情報12.6%3.8%+8.8pt
真偽の不確かな情報15.1%11.1%+4.0pt
迷惑メール・架空請求33.1%64.1%−31.0pt

6つのうち5つは、不安が実際の経験を大きく上回ります。個人情報の漏えいは48.8ポイントも上。これは自然なことで、怖がるから対策するのであって、不安が実害を上回るのは健全とも言えます。

逆転するのはひとつだけ。迷惑メール・架空請求です。64.1%の人が実際に受け取っているのに、不安として挙げる人は33.1%しかいません。3人に2人に届いているものを、3人に1人しか気に留めていない。

しかもこの逆転は、世代でまったく違う顔をします。

⚖️ 同じズレでも、世代で向きが反転する

0 ↑ 不安のほうが大きい ↓ 実際の経験のほうが大きい(迷惑メール) +22.5+24.2+21.1 +29.3+36.2+39.4 +34.4+25.6 −25.4−43.6−47.2 −42.0−35.4−22.5 −12.1−8.4 10代20代30代 40代50代60代 70代80歳~ 詐欺 迷惑メール

30代は迷惑メールのズレが−47.2ポイントで最大です。71.8%に届いているのに、不安に挙げるのは24.6%。日常の風景になりすぎて、もう気にしていない。

60代は逆に、詐欺への不安のズレが+39.4ポイントで最大です。強く恐れている一方で、迷惑メールのズレは−22.5ポイントまで縮みます。恐れの向き先が、若い世代とは違います。

📮

いちばん来ているものが、いちばん警戒されていない

フィッシングの入口はほとんどがメールとSMSです。その入口が最も無警戒に扱われているのが、被害率のピークである30代から40代でした。「自分は詐欺に引っかからない」と思っている層ほど、入口の警戒が緩んでいるという形になっています。

06

相談相手は年齢では減らない。所得で減る

「困ったときに聞ける人がいない」のは誰かを確かめます

令和年代の調査から「インターネットの利用についての相談」という設問が加わりました。デジタル孤立を測れる、数少ない公式データです。

まず年齢で見ると、意外なほど動きません。「相談できる相手はいない」は最も高い70代でも4.7%。80歳以上は3.1%で、むしろ40代の3.3%とほぼ同じです。

変わるのは相談相手の顔ぶれでした。

年齢家族・親戚友人携帯電話ショップ相談できる相手はいない相談は不要
20~29歳74.4%55.3%12.7%0.9%11.8%
30~39歳68.7%44.3%15.3%2.1%17.6%
40~49歳69.4%39.0%14.6%3.3%15.8%
50~59歳75.4%39.8%18.0%2.6%10.3%
60~69歳75.3%33.1%18.7%4.2%6.6%
70~79歳72.8%21.0%21.6%4.7%4.7%
80歳以上71.5%14.2%13.3%3.1%3.1%

家族・親戚は、どの年齢でも7割前後を保ちます。ところが友人は20代の55.3%から80歳以上の14.2%まで、4分の1に減ります。相談窓口が家族ひとつに細っていく。代わりに携帯電話ショップが70代で21.6%まで上がりますが、80歳以上では13.3%に落ちます。店舗まで行くこと自体が負担になるのだと思われます。

そして、年齢よりはるかにきれいな勾配を描いたのが世帯年収でした。

所属世帯年収相談できる相手はいないICTスキルがいずれもない対策を行っていない被害を認知
200万円未満6.9%34.7%11.9%64.0%
200~400万円未満4.6%23.5%7.3%70.1%
400~600万円未満2.2%14.3%5.3%73.1%
600~800万円未満1.7%13.2%6.2%73.8%
800~1000万円未満1.7%10.5%6.1%75.2%
1000~1500万円未満0.9%9.4%4.7%78.2%
2000万円以上1.5%7.1%4.5%79.4%

「相談できる相手はいない」は、年齢では最大4.7%でした。ところが世帯年収で見ると200万円未満で6.9%、2000万円以上で1.5%。4.6倍の開きです。ICTスキルが「いずれもできない」は34.7%対7.1%。しかも年齢のような山型や谷型にならず、ほぼ単調に下がります。

🎯

デジタル孤立は、年齢の問題ではなく所得の問題でした

相談相手がおらず、スキルもなく、対策もしていない人がどこにいるか。答えは「高齢者」ではなく「低所得世帯」です。しかもこの層は被害の認知率も最も低い(64.0%)。支援策を年齢で区切ると、この人たちには届きません。

07

都道府県ランキングは作れない

作ろうとして、作れないことを確かめた記録です

この調査には都道府県別の集計もあります。「不安は強いのに実際の被害は少ない県」「危ないのに怖がっていない県」を並べたくなります。実際にやってみました。

結果は、作れませんでした。理由は標本数です。

事象全国のズレ県の間のばらつき1県あたりの誤差全国と区別できる県
詐欺・フィッシング+29.1pt14.6pt±5.7pt47県中 4県
個人情報の漏えい+48.8pt16.3pt±6.0pt47県中 2県
ウイルス感染+33.8pt15.2pt±5.7pt47県中 6県
迷惑メール・架空請求−31.0pt22.3pt±6.8pt47県中 8県

1県あたりの回答者は377人から989人(中央値772人)。都道府県別としては悪くない数ですが、県どうしの違いが15ポイント程度しかないのに、1県の誤差が±6ポイントあります。これでは順位のほとんどが誤差の中に沈みます。

47都道府県を並べた表は作れます。数字も埋まります。しかし全国平均と統計的に区別できるのは2県から8県だけで、残りは翌年には順番が入れ替わる可能性が高い。

🚨 重要

「セキュリティ意識が高い県ランキング」「危険な県ワースト10」といった記事を見かけたら、1県あたりの回答者数と誤差の幅が書いてあるかを確認してください。書いていなければ、その順位はほぼ確実に偶然の産物です。これは元データが悪いのではなく、都道府県という単位が細かすぎるのです。

例外的に、繰り返し端に出る県はありました。東京都は詐欺・フィッシングのズレが22.6ポイントで最小、迷惑メールが−43.2ポイントで最小。どちらも「怖がっている以上に、実際に届いている」側です。逆に静岡県は詐欺37.2ポイント、個人情報56.9ポイントでどちらも最大。この2県だけは、誤差を超えて言及できます。

地方ブロック(11区分)にまとめても、詐欺のズレは27.0から32.6ポイントの範囲に収まり、5.6ポイントしか散らばりません。地域差が出るのはズレではなく被害の認知そのもので、南関東11.4%に対し北海道6.7%、東北7.3%。これも都市部でネット通販の利用が多いことでほぼ説明がつきます。

🧮

「対策と被害の関係」も、実はこの統計では決められない

対策をしていない人の割合と被害の認知率の関係を都道府県単位で調べると、利用量を統制したうえでフィッシングでは+0.15(対策しないほど被害が多い)、ウイルスでは−0.33(対策しないほど被害が少ない)と、品目で符号が逆になります。

公表されているのは項目ごとの集計表だけで、同じ人について対策と被害を突き合わせたクロス集計がありません。そのため「対策しない人が被害に遭う」も「対策しない人は気づいていないだけ」も、このデータでは決着しません。本来なら断定したいところですが、できないものはできない、と書いておきます。

08

今日からできること

ここまでの数字から、実際に動かせるものだけを挙げます

👨‍👩‍👧 高齢の家族がいる人へ

  • 「セキュリティソフトを入れて」はもう届いている(60代の40.5%が導入済み)
  • 効くのは自動更新がオンか一緒に確認すること
  • スマホの画面ロックを確認(80歳以上は15.7%しか設定していない)
  • ネット通販を始めたタイミングが最も危ない

🧑‍💻 30代・40代の自分へ

  • 被害率のピークはこの世代(フィッシング12.2%)
  • 迷惑メールへの警戒が最も緩い(ズレ−47.2pt)
  • 「慣れているから大丈夫」が最大のリスク要因
  • リンクを踏む前にドメインを見る習慣だけで大半は防げる

🧒 10代の子どもがいる人へ

  • 47.1%に迷惑メールが届いているが、フィッシングと認識できたのは4.3%
  • 届いている量に対する認識率が全年齢で最低
  • 被害が少ないのではなく、気づけていない可能性が高い
  • 「変なメールが来たら見せて」を合言葉にする

📰 統計記事を読むとき

  • 被害率は「気づけた被害」であることを思い出す
  • 年齢差を見たら「接触量は同じか」を疑う
  • 都道府県ランキングは誤差の記載を確認する
  • フィッシングとウイルスは別の話として読む
✅ 今日の3分でできる確認

① スマートフォンの設定から「アプリの自動更新」がオンか確認する。② パソコンのWindows Update/ソフトウェア・アップデートを止めていないか見る。③ 家族の端末で、画面ロックがかかっているか確認する。──この3つは、本記事で「高齢層ほど抜けている」と数字に出た項目そのものです。

最後にもう一度だけ、この記事の骨格をまとめます。サイバー被害の年齢差は、危機意識の差ではなく、攻撃が届いている量の差でした。フィッシングの2.1倍差は、到達量で割ると1.1倍まで縮みます。

ただしこれは「高齢者は安全」という意味ではありません。ネット通販を使う人に限れば遭遇率はむしろ高く、ウイルス感染にいたっては60代・70代が実際のピークです。安全なのではなく、まだ狙われる場所に立っていない人が多いだけ。そして立った瞬間に、対策の穴がそのまま露出します。

年齢で安心せず、届いている量で考える。統計の読み方をひとつ変えるだけで、守るべき相手が変わります。

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