偽の通販サイトで買ってしまったときにやることお金を取り戻せる場合と、取り戻せない場合
「注文確認メールが英語で来た」「追跡番号が追えない」「公式サイトに聞いたら偽物だと言われた」。気づいた瞬間は頭が真っ白になります。でも、何をすればいいかは、あなたが「どうやって払ったか」でほぼ決まります。
🧭 結論:お金が戻るかは「間に誰が立っていたか」で決まる
- まだ払っていないなら、損はゼロにできます。払わない・代引きは受け取らない。これで終わりです。
- クレジットカードなら、カード会社に相談すると取り消しなどの対応が得られる場合があります。カード会社が「あなたと犯人の間」に立っているからです。ただし必ず戻るわけではありません。
- 銀行振込は「相手の口座にお金が残っていれば」一部が戻る可能性があります(振り込め詐欺救済法)。引き出された後では戻りません。電子マネー・暗号資産は、ほぼ戻りません。
- どの払い方でも、1時間でも早く、払った先の会社に電話することが一番効きます。次に証拠を保存して、警察(#9110)と消費者ホットライン(188)へ。
- いちばん避けたいのは「返金します」「お金を取り戻します」という二度目のだましです。向こうから来た返金の話には、1つも乗らないでください。
取り戻せる場合も、取り戻せない場合もあります。ただ、どちらの場合でも「これ以上失わない」ことは、今からでもできます。
📋 目次
払い方で「取り戻せる見込み」と「最初の電話先」が変わる
あなたと犯人の間に、誰が立っていたか
◎○△×は、国民生活センター・金融庁・警察庁などの説明をもとにした当サイトの整理です。実際に戻るかどうかは、会社の判断や相手の口座の状況で変わります。
お金の受け渡しに「間に立つ人」はいたか
知らない人と、道ばたで品物とお金を交換する場面を想像してください。
💳 カード=立会人つき
あなたと相手の間に立会人(カード会社)がいます。お金は立会人がいったん立て替えて渡すので、「品物が来ない」と言えば、立会人が相手に確かめてくれることがあります。
🏦 振込=相手のカバンに直接
お金は相手のカバン(口座)に直接入ります。立会人はいません。ただ、すぐ通報すれば銀行がカバンを閉じる(凍結する)ことはできます。中に残っていた分だけ、被害者で分けます。
🎫 電子マネー=現金の手渡し
番号を伝えた瞬間に、現金を手渡したのとほぼ同じです。相手はその場で使ってしまえます。追いかける手段がほとんどありません。
💡 だから、偽サイトは「振込」や「電子マネー」を指定したがる
犯人から見れば、立会人がいない払い方ほど安全です。国民生活センターも、支払い方法が限られているサイトや、振込先が個人名義の口座になっているサイトに注意するよう呼びかけています。「カードが使えない」「振込だけ」は、それだけで強い危険サインです。
※厳密には、カード会社は「立会人」ではなく、カード会員と加盟店の間でお金を立て替える会社です。最初の理解として、このたとえを使っています。
あなたはどこ? 状況別の最初の一手
まず、自分がどれに当てはまるかを選んでください。やることが1つに絞れます。
- A. 注文しただけ(まだ払っていない)振込はしない。代引きなら、メールなどでキャンセルを伝え、届いても受け取りを拒否。カード番号を入力していたら、Bも実行。
- B. クレジットカードで払ったカード裏面の番号に電話。「偽サイトで買ってしまった」と伝え、カードの利用停止と再発行、この取引の扱いを相談する。
- C. 銀行振込で払った振込先の銀行に電話し、口座の取引停止を求める。同時に警察へ。警察に相談したことも、銀行に伝える。
- D. 電子マネー・コンビニ・QR・暗号資産カードの発行会社・決済会社にすぐ連絡し、警察にも届け出る。取り戻すのは非常に難しいが、悪用を止められる場合がある。
どの人も共通:この順番で動く
- 払った先の会社に電話する(最優先)
カード会社・振込先の銀行・電子マネーの発行会社。お金を止められる可能性があるのは、ここだけです。 - 証拠を保存する(消される前に)
サイトのURLと画面、注文確認メール、振込明細、やり取りの記録をスクリーンショットで残す。偽サイトは数日で消えることがあります。 - 警察に相談・届け出る
警察相談専用電話 #9110、または都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口。銀行や決済会社の手続きで、届け出が求められることがあります。 - 消費者ホットライン 188 に相談する
最寄りの消費生活センターにつながり、どう交渉するかの助言がもらえます。 - 同じパスワードを変える
偽サイトで会員登録したなら、同じパスワードを使っているサービスはすべて変更(警察庁も呼びかけ)。
・偽サイトに「返金して」と何度も連絡し、口座番号や身分証の写真を追加で送る
・相手から届いた「返金の手続き」のリンクを開く、アプリで数字を入力する
・「被害金を取り戻します」という業者に着手金を払う
→ どれも、お金がさらに出ていく入口になります(第8章)。
クレジットカードで払った:戻るお金と、戻りにくいお金がある
カードで払った人が知っておくべき、いちばん大事なことがあります。偽サイトがらみのお金は、性質の違う2種類に分かれます。
| お金の種類 | 例 | カード会社から見ると | 見込み |
|---|---|---|---|
| ア:自分で買った代金 | 偽サイトで注文したリュック代 | 本人が自分で決済した取引。「不正利用の補償」は、本人や家族の利用を対象外とするのが一般的です。そのため「商品が届かない・偽サイトだった」として、別に相談することになります | △〜○ カード会社の調査・判断しだい |
| イ:盗まれた番号で、あとから使われた分 | 身に覚えのない海外サイトの請求 | 第三者による不正利用。カード会社の補償制度の対象になりうる。ただし届け出の期限があり、会社ごとに違う(例:JCBは「その請求が載った明細の送付から60日以内」) | ○ 期限内に届け出れば補償されることが多い |
偽サイトにカード番号を入力した時点で、番号は犯人の手元にあります。国民生活センターにも「商品が届かないうえに、カードを不正利用された」という相談が寄せられています。アの代金の相談と同時に、カードを止めて再発行してください。イの被害を防げます。
電話で伝えること(メモして読み上げればOK)
📞 カード会社への伝え方
- 1「◯月◯日、このサイト(URL)で、◯◯円の買い物をしました。偽サイトだと分かりました」
- 2「商品が届きません(または、偽物が届きました)。相手と連絡が取れません」
- 3「カードを止めて、再発行してください。この取引について、取り消しなどの対応ができないか相談したいです」
- 4「警察と消費生活センターにも相談しています(予定です)」
分割払い・リボ払いなら「支払いを止める」申し出もできる
割賦販売法には「支払停止の抗弁」という仕組みがあります。販売した側に問題がある場合に、カード会社への支払いを止めるよう申し出られるものです。ただし条件があります。
| 支払い方法 | 使える? | 条件・注意 |
|---|---|---|
| 翌月1回払い(ふつうの一括払い) | 対象外 | 割賦販売法の対象外。カード会社への相談で対応を求めることになる |
| 分割払い(2か月を超える) | 対象 | 支払総額4万円以上の取引 |
| リボ払い | 対象 | 3万8千円以上の取引 |
申し出は書面で行います。様式は日本クレジット協会のサイトからダウンロードできます(名古屋市消費生活センターの解説より)。書き方に迷ったら188で相談してください。
ネットでは「チャージバックで全額戻る」という説明をよく見かけます。チャージバックは、カード会社がお店側に売上の取り消しを求める、カード業界の手続きです。使うかどうかはカード会社が調べて判断します。国民生活センターの表現も「対応が得られる場合があります」です。「必ず戻る」と思い込まず、断られたら188に相談しましょう。
銀行振込で払った:頼りは「振り込め詐欺救済法」
国民生活センターは、銀行振込で払ったお金を取り戻すのは「非常に困難」だとしています。それでも、やる価値のある手続きが1つあります。振り込め詐欺救済法です。名前に「振り込め詐欺」とありますが、対象は「詐欺などの犯罪で、振込が使われた被害」です(金融庁Q&A)。偽通販サイトへの振込も、救済を申し出られます。
手続きの流れ
- 振込先の銀行と警察に連絡 → 口座の取引停止
犯人の口座を止めてもらいます。ここが早いほど、残っているお金が多い。自分が使っている銀行に言っても、振込先に取り次いでもらえます。 - 口座名義人の権利をなくす公告(60日以上)
預金保険機構のサイトに、口座が公告されます。名義人から申し出がなければ、口座のお金は名義人のものではなくなります。 - 分配金の申請(公告期間30日以上)
銀行に被害を申し出ていれば、個別に連絡が来ます。申請書と、振込明細の写しなどを出します。手数料はかかりません。 - 残高を被害額に応じて分ける
口座に残っていたお金を、申請した被害者で分けます。残高が千円未満なら、分配の手続きは行われません。
人間サイズで見ると:金融庁の例
(50万・150万・300万)
引き出されていた
残っていた
(申請しなかった人は0円)
この例では、申請した2人の被害額は合計450万円でした。残っていたのは300万円なので、1人あたり被害額の3分の2が戻っています。そして申請しなかった人は0円です。お金が戻るかどうかは「凍結の早さ」と「申請したかどうか」で決まります。
偽通販の口座には、同じサイトで払った多くの人の振込が集まっていることがあります。あなた1人の被害は小さくても、銀行への申し出が口座の凍結につながります。数か月かかる手続きですが、振込明細は捨てずに保管してください。
電子マネー・コンビニ・QR・代引き・暗号資産の場合
| 払い方 | 取り戻せる見込み | まず連絡する先 | 知っておくこと |
|---|---|---|---|
| プリペイド型電子マネー(コンビニでカードを買い、番号を伝えた) | × ほぼ戻らない | 電子マネーの発行会社+警察 | 番号を一度伝えると、取り戻すのは非常に困難(国民生活センター)。まだ使われていなければ、発行会社が悪用を止められる場合がある。通販の支払いで電子マネー番号を求める時点で、詐欺の手口 |
| QRコード決済・送金(PayPayなど) | × 〜 △ | 決済会社のヘルプ窓口+警察 | 例:PayPayの補償は「第三者による利用」が対象で、自分で「送る」機能を使った取引は対象外。第三者に使われた分は、損害発生から60日以内の申請と警察への届け出が条件。詐欺の疑いがある取引は、アプリから報告できる |
| 代引き(まだ受け取っていない) | ◎ 払わずに済む | 販売業者にキャンセルの連絡 | 届いたら、払う前に送り状の「依頼人」を確認。注文した店と違う・覚えがないなら払わずに受け取り拒否 |
| 代引き(受け取って開けたら偽物) | × 〜 △ | 販売業者・送り状の依頼人+188 | 宅配業者は代金を受け取っただけなので、宅配業者に言っても返金されない。開封後は受け取り拒否もできない(国民生活センター) |
| 暗号資産(仮想通貨)で送金 | × ほぼ戻らない | 利用した交換業者+警察 | 送金を取り消す仕組みがなく、相手をたどるのも難しい。通販で暗号資産払いを求める店は、それだけで避ける |
📦 代引きは「安全な払い方」ではありません
「届いてから払うから安心」と思われがちですが、代金は開封する前に払います。国民生活センターによると、偽物が届いた相談のうち、代引きの割合は2021年度以降6割程度にまで増えています。代引きで守れるのは「箱が届くこと」だけで、「中身が本物であること」は守れません。
同じ「届かない」でも、払い方で行き先が違う
国民生活センターが2024年12月に紹介した相談事例です(要約)。どれも「数千円」の買い物でした。
- 60代男性:ウイスキー 約7,000円・銀行振込「発送します」とメールが来たので、指定された個人名義の口座に振り込んだ。問い合わせを3回送っても返事がない。
→ 行き先:振込先の銀行+警察(第4章) - 50代女性:リュック 約4,500円・カード日本語サイトなのに、注文受付メールは英語。追跡番号は追えない。キャンセルを申し出ると「紛失したので半額だけ返金する」と返ってきた。公式サイトに聞くと、偽サイトだった。
→ 行き先:カード会社(第3章)。相手の「半額返金」の話には乗らない - 20代男性:スピーカー 約6,000円・電子マネーコンビニ払いを選んだのに、電子マネーでの支払いを求められ、番号を伝えた。商品は届かず、「返金する」というメールに、メッセージアプリへ誘導するリンクがあった。
→ 行き先:発行会社+警察(第5章)。返金のリンクは開かない
3人とも、最後に「返金」という言葉が出てきます。1人目は無視され、2人目と3人目は犯人の側から「返金」を持ちかけられました。この「返金」こそが、次の被害の入口になりやすいのです(第8章)。
偽通販の支払いは「銀行振込」が最多
悪質ショッピングサイト
ペースで通報
銀行振込の割合
(5月末からの集計で)
悪質サイトの通報者が選んだ支払い方法(2025年)
「無回答」「利用していない」を除く。出典:JC3
JC3(日本サイバー犯罪対策センター)によると、2025年の通報は31,047件で、2024年と同じくらいの高い水準が続いています。支払い方法では銀行振込が毎年いちばん多く、2025年は答えた人の10人に3〜4人でした。QRコード決済は2025年5月末に選択肢に加わったばかりなのに、カードと同じくらいの数になっています。
※通報時のアンケートで、無回答が多い点に注意してください。被害全体の内訳ではありません。
「返金します」「取り戻します」で、これ以上失わない
お金が戻らないと分かったとき、人は「少しでも取り返したい」と思います。犯人や別の悪質業者は、その気持ちを次の狙い目にします。よくある3つの形です。
| 二度目のだまし | よくある言い方 | 実際に起きること |
|---|---|---|
| ①「○○ペイで返金します」 | 「在庫切れのため返金します。QRコードを読み込み、返金コードを入力してください」 | 入力した数字は返金ではなくあなたからの送金額。国民生活センターへの相談は2024年4月に444件(1か月)まで増えた |
| ②メッセージアプリでの返金 | 「返金の手続きはLINEで行います」 | やり取りの中で、口座情報や追加の支払いを求められる。国民生活センターは、アプリへ誘導する返金メールを詐欺の手口としている |
| ③「被害金を取り戻します」業者 | 「詐欺サイトの運営者を突き止め、返金させます」(探偵・調査会社を名乗る) | 探偵業者は調査はできても、あなたの代わりに返金交渉はできない(国民生活センター)。高い調査費だけ払って終わることがある |
返金を受け取るのに、アプリで数字を入力したり、手数料を先に払ったりする必要はありません(PayPayも同じ注意をしています)。返金の話は、あなたが自分で調べて電話した窓口(カード会社・銀行・188)から来たものだけを信じてください。国民生活センターや警察を名乗る電話・メールにも、偽物があります。
思い込みチェック:どれが本当?
タップすると答えが開きます。
① 警察に被害届を出せば、警察がお金を取り返してくれる
✕ ちがいます。警察は犯人を捜査する機関で、代金を取り立ててくれるわけではありません。お金を止められるのは、カード会社・銀行・決済会社です。だから「払った先への電話」が最優先です。
② カードで払えば、補償があるから必ず全額戻る
✕ ちがいます。カードの不正利用補償は、第三者に勝手に使われた分が対象です。自分で決済した代金は、カード会社の調査と判断しだいです。
③ 振込で払ったら、もう何をしても無駄
✕ ちがいます。犯人が引き出す前に口座が凍結されれば、振り込め詐欺救済法で、残高から一部が戻る可能性があります。あきらめて申し出ないと、戻る可能性はゼロです。
④ 代引きなら、偽物が届いても宅配業者が返金してくれる
✕ ちがいます。宅配業者は代金を受け取って渡しただけです。国民生活センターの事例では、開封後は受け取り拒否も返金もできないと言われています。
⑤ 数千円の被害なら、相談するほどではない
✕ ちがいます。カードの番号は犯人の手元に残っています。放っておくと、次は数万円の不正利用になりかねません。あなたの届け出が、口座凍結やサイトの閉鎖につながり、次の被害者を減らします。
今やること3つ
- 今すぐ、払った先の会社に電話する。カードならカード会社(利用停止と再発行も)、振込なら振込先の銀行、電子マネーなら発行会社。電話番号は、カードの裏面や公式サイトで自分で調べる。
- 証拠を保存して、警察(#9110)と188に相談する。サイトのURL・画面、注文メール、振込明細、やり取りを時系列でまとめておく。
- 向こうから来る「返金」「取り戻し」の話には、1つも乗らない。リンクを開かない、アプリで操作しない、着手金を払わない。
「振込だけ」「電子マネーで払って」「口座が個人名義」のどれか1つでもあれば、買うのをやめる。できればカード払いにする。これだけで、この記事の④の列(ほぼ戻らない)に入ることはなくなります。見分け方は偽ショッピングサイトの見分け方で詳しく解説しています。
制度・相談先・証拠の残し方
相談先の使い分け
| 窓口 | できること | 連絡先 |
|---|---|---|
| カード会社 | カードの停止・再発行、取引の調査、不正利用の補償 | カード裏面の電話番号 |
| 振込先の銀行 | 口座の取引停止、振り込め詐欺救済法の手続き | 銀行の公式サイトで調べた番号(自分の銀行経由も可) |
| 警察 | 被害の相談・届け出、捜査 | 警察相談専用電話 #9110/都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口 |
| 消費生活センター | 交渉の助言、カード会社などとの間の調整 | 消費者ホットライン 188 |
| 越境消費者センター(CCJ) | 海外の事業者とのトラブルの相談 | 国民生活センターのサイトから(オンライン) |
| 日本クレジット協会 消費者相談室 | クレジットに関する相談・苦情 | 03-5645-3361(平日10:00〜12:00/13:00〜16:00) |
| JC3 悪質ECサイトホットライン | 悪質サイトの通報(返金の窓口ではない) | JC3のサイトの通報フォーム |
警察に持っていくもの(警察庁の案内より)
📁 証拠チェックリスト
- ショッピングサイトのURLと画面の画像
- サイトに書かれていた運営会社の情報(会社名・住所・電話番号など)
- 購入した日時
- 振込先の金融機関名・口座番号・口座名義
- 代金を払ったことが分かる資料(振込明細・カードの利用明細など)
- 相手とのメール(ヘッダーも含む)・電話・郵便のやり取りを、時系列に整理したもの
制度の根拠
- 振り込め詐欺救済法(犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律):対象は「詐欺その他の人の財産を害する罪の犯罪行為で、財産を得る方法として振込みが利用されたもの」。消滅手続の公告は60日以上、支払手続の公告は30日以上。公告は預金保険機構のサイトで行われる。
- 割賦販売法 第30条の4・第30条の5(支払停止の抗弁):包括信用購入あっせん(2か月を超える分割払い・リボ払い)が対象。金額の下限(4万円、リボは3万8千円)は政令で定める。翌月1回払いは対象外。
- チャージバック:国際カードブランドのルールに基づき、カード発行会社が加盟店側に売上の取り消しを求める手続き。消費者に法律上の申請権があるものではない。
- カードの不正利用補償:各社の会員規約で定める。本人・家族による利用や、期限を過ぎた届け出は対象外とする例が多い。届け出の期限の数え方も会社で違う。
偽通販で払ってしまった人から、よく聞かれること
偽サイトかどうか、まだはっきりしません。それでも電話していい?
はい。カード会社や銀行は、疑いの段階でも相談を受けています。「偽サイトかもしれない」とそのまま伝えてください。ブランドの公式サイトで、偽サイトの注意喚起が出ていないかも確認しましょう。
カード会社に「対象外です」と言われました。
消費者ホットライン188に相談してください。消費生活センターが、カード会社とのやり取りを助言・調整してくれる場合があります。分割払い・リボ払いで条件を満たすなら、支払停止の抗弁も検討できます。
振込先が個人名義の口座でした。救済法の対象になりますか?
名義が個人か法人かは関係ありません。詐欺で振込が使われた被害なら、振込先の銀行に救済を申し出られます。むしろ個人名義の口座は、だまし取ったお金の受け皿として使われることが多く、早く知らせる意味があります。
商品は届いたけれど、偽物(コピー品)でした。
代引きなら販売業者や送り状の依頼人に返品・返金を求め、カードならカード会社に相談します。どちらの場合も188に相談してください。偽ブランド品は、人に売ったりあげたりしないでください。
海外のサイトだったようです。
国民生活センターの越境消費者センター(CCJ)が、海外の事業者とのトラブルをオンラインで受け付けています。ただし、偽サイトの運営者は連絡がつかないことが多く、支払った先(カード会社など)への連絡が先です。
偽サイトで会員登録もしてしまいました。
そこで使ったパスワードを、同じものを使っている全サービスで変更してください。登録した住所・電話番号・メールアドレスには、今後詐欺の連絡が来るかもしれません。「さきほどの注文について」という連絡にも、自分で調べた窓口で確認しましょう。
弁護士に頼むべき?
被害額が大きいときは、弁護士への相談を考えてもよいでしょう。ただ、偽サイトの運営者は正体が分からないことが多く、費用が被害額を上回ることもあります。まず188に相談すると、次の一手を一緒に考えてもらえます。「必ず取り戻せる」とうたう広告には注意してください。
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- 「これ、詐欺かも?」と思ったら:返金の連絡が来たときの振り分け
📚 参考にした一次情報(2026年9月30日確認)
制度
- 金融庁「振り込め詐欺救済法Q&A」
https://www.fsa.go.jp/policy/kyuusai/kyuusai_pdf/06.pdf - 預金保険機構「振り込め詐欺救済法に基づく公告」
https://furikomesagi.dic.go.jp/ - 名古屋市消費生活センター「割賦販売法による抗弁」
https://www.seikatsu.city.nagoya.jp/soudan/pickup/article/8 - JCB「カード不正利用時の補償」
https://www.jcb.co.jp/trouble/refund/ - PayPay「不正利用に伴う補償申請について」
https://paypay.ne.jp/help/c0117/ - 日本クレジット協会「クレジットに関する相談窓口」
https://www.j-credit.or.jp/customer/consult/
注意喚起・事例
- 国民生活センター「商品が届かない…!返金してもらえない…!悪質通販サイトを巡るトラブルにご注意」(2024年12月11日)
https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20241211_1.html - 国民生活センター「その通販サイト本物ですか!?“偽サイト”に警戒を!!」(2023年1月30日)
https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20230130_1.html - 国民生活センター「偽物が届くインターネット通販トラブルで“代引き配達”の利用が増加しています!!」(2023年4月26日)
https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20230426_1.html - 国民生活センター「引き続き返金詐欺に注意!『○○ペイで返金します』と言われたら詐欺を疑って!」(2024年7月31日)
https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20240731_2.html - 国民生活センター 消費者トラブルFAQ「【探偵】探偵業者に『詐欺被害を回復します』と言われたが、本当か。」
- 警察庁「偽ショッピングサイト・詐欺サイト対策」
https://www.npa.go.jp/bureau/cyber/countermeasures/fake-shop.html
統計
- 日本サイバー犯罪対策センター(JC3)「悪質なショッピングサイト等に関する統計情報(2025年)」(2026年6月16日)
https://www.jc3.or.jp/threats/topics/article-691.html
🧾 取り戻せなくても、「これ以上失わない」はできる
偽サイトにだまされるのは、あなたが不注意だったからではありません。本物そっくりに作られているからです。大事なのは、気づいたあとの1時間。払った先に電話し、証拠を残し、向こうから来る「返金」には乗らない。この3つで、被害はそこで止まります。


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