セクストーションとは?2種類の見分け方と今すぐできる対策

2026年版・一次情報で確認

セクストーションとは?同じ言葉が、正反対の2つの被害を指しています

相手が本当に画像を持っている場合と、1枚も持っていない場合があります。見分け方、日本の最新統計、関係する法律、そして最初の10分でやることを、公的資料だけで整理しました。

30秒でわかる「セクストーション」

  1. 性的な画像や動画をネタに金銭や、さらなる画像を要求する脅迫。Sex(性)とExtortion(恐喝)を合わせた言葉です
  2. 日本で起きているものは2種類あります。ばらまき型(相手は何も持っていない)と、送らせた型(相手は本当に持っている)です
  3. ばらまき型について、IPAは脅迫文を「嘘の恐喝内容」と書き、支払ってしまったという相談も、払わずにばらまかれた事例も確認していないとしています
  4. 送らせた型は子どもに集中しています。2025年、脅されたりだまされたりして自分を撮影させられた児童は515人。その55%が中学生でした(警察庁)
  5. 今日やること:身に覚えのない脅迫メールなら無視して削除し、書かれていたパスワードを使っていれば変える。実際に送ってしまった相手からの脅迫なら消さずに保存して、警察に相談する

「あなたのパソコンを乗っ取って、恥ずかしい姿を撮影した。48時間以内にビットコインで払わなければ、連絡先全員にばらまく」。このメールが届いて、心臓が止まりそうな気持ちで検索してここに来た方へ。結論から言うと、その型については、払わなかったせいでばらまかれた事例をIPAは1件も確認していません。第3章で見分け方を書きます。

いっぽうで、実際に送ってしまった画像でお子さんが脅されている、という場面でここに来た方もいると思います。そちらは対処がまったく逆になります。この記事は、同じ「セクストーション」という言葉で呼ばれている2つの被害を、まず分けるところから始めます。

⚠ この記事の前提

この記事は2026年8月20日時点の内容です。数字は警察庁『令和7年における少年非行及び子供の性被害の状況』(2026年2月)、警察庁『令和7年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について』(2026年3月)、IPA情報セキュリティ安心相談窓口の四半期レポート(2026年7月22日公開)から直接引用しています。

なお、「セクストーション」という区分での認知件数は、警察庁の年次資料には見当たりませんでした。令和7年の犯罪情勢とサイバー情勢の両報告書を通して確認しましたが、この語自体が使われていません。数えられているのは、子どもの被害の側だけです。この記事では、確認できた数字だけを載せます。

CHAP1

第1章 / 全8章

セクストーションとは(やさしい定義)

まず、2つに分けます

せくすとーしょん 英:sextortion

性的な画像・動画をばらまくと脅して、金銭やさらなる画像を要求する脅迫。Sex(性)とExtortion(恐喝)を合わせた造語です。

分類
脅迫・恐喝の一種。日本の刑法では恐喝罪などにあたります
ひとことで
「弱みを握られた」と思わせる脅し。本当に握られている場合と、握られていない場合があるのが特徴
よく混同される語
リベンジポルノ/ワンクリック請求/フィッシング/グルーミング(第4章で扱います)
関係する立場
個人(特に中高生と、その保護者)/従業員あての迷惑メールとして会社にも届きます

この言葉を検索する人は、まったく違う2つの状況にいます。片方は「何も送っていないのに脅された人」、もう片方は「送ってしまったものを握られた人」です。説明を1つにまとめてしまうと、どちらの人にも役に立ちません。だから最初に分けます。

観点ばらまき型(迷惑メール)送らせた型(SNSなど)
相手が持っているもの何も持っていない。あなたのメールアドレスと、漏えいした古いパスワードだけ本当に画像・動画を持っている
接触のしかた面識のない相手から、いきなりメールが届くSNSやアプリでやり取りを重ねてから、態度が変わる
あて先の選び方誰でもいい。大量に送って怖がった人だけを狙うあなた個人を狙っている
要求暗号資産での支払い。期限は48時間などと切られる金銭、またはさらなる画像。払っても終わらない
正しい対処無視して削除。パスワードを変える消さずに保存し、警察と相談窓口へ
主な被害者大人(会社のメールにも届く)中高生に集中している

区分は筆者による整理(2026年8月20日)。ばらまき型の記述はIPA「安心相談窓口だより」(2018年10月10日公開・2021年9月8日最終更新)と四半期レポート、送らせた型の記述は警察庁の子供の性被害統計にもとづきます。

この2つは、同じ名前で呼ばれているだけで、犯罪としての形も、被害者の年齢も、正しい対処もまるで違います。「セクストーションの対策」という1本の答えは存在しません。まず自分がどちらにいるかを決める。それが最初の作業になります。

第1章 おわり — 次は第2章

CHAP2

第2章 / 全8章

なぜ今これが問題なのか

数えられているのは、子どもの被害の側だけです

最初に、この記事でいちばん誠実に書かなければならないことを書きます。日本には「セクストーションの被害件数」という公的な数字がありません。令和7年の犯罪情勢、令和7年のサイバー空間の脅威情勢、どちらの警察庁の年次報告書にも、この語は1回も出てきません(2026年8月20日に全文を確認)。

そのかわり、被害の一部は別の名前で正確に数えられています。子どもの被害です。

脅されて自分を撮影させられた子ども:515人

警察庁は毎年、児童ポルノ事犯の被害児童を「どうやって撮られたか」で分類しています。その分類のひとつが「児童が自らを撮影した画像に伴う被害」で、資料はこれを「だまされたり、脅されたりして児童が自分の裸体を撮影させられた上、メール等で送らされる態様の被害」と定義しています。セクストーションで撮らせる行為が、この区分にそのまま入ります。

自分を撮影させられた児童児童ポルノ事犯の被害児童全体全体に占める割合
2023年(令和5年)527人1,444人36.5%
2024年(令和6年)462人1,265人36.5%
2025年(令和7年)515人1,273人40.5%

出典:警察庁『令和7年における少年非行及び子供の性被害の状況』(2026年2月公表)。2025年は前年から53人・11.5%の増加。40.5%は同資料が示す構成比、2023年と2024年の割合は総数から筆者が計算したものです。

被害児童全体はほぼ横ばいなのに、この区分だけが増えています。いま、子どもの性被害の4割は「自分で撮って送ってしまった」形で起きているということです。そして、その内訳を見ると年齢がはっきり出ます。

学職2025年構成比前年からの増減
中学生283人55.0%+30人(+11.9%)
高校生163人31.7%+16人(+10.9%)
小学生61人11.8%+7人(+13.0%)
その他8人1.6%増減なし

出典:同上。総数515人の内訳です。構成比は四捨五入のため合計が100%にならないことがあります。

半分以上が中学生です。高校生より中学生のほうが多く、小学生も61人います。「うちの子はまだ早い」という感覚が、統計とずれていることが分かります。

入口になっているSNS側の数字も出ています。2025年にSNSがきっかけで被害に遭った児童は1,566人(前年比+80人、+5.4%)。うち小学生が167人で、前年から22.8%増と、いちばん伸びが大きい層になっています。

送っていなくても、画像は作られる

もうひとつ、2026年に見ておくべき数字があります。警察庁がサイバー情勢の報告でまとめた、実在する子どもの画像を性的に加工して悪用した事案です。

項目2025年(令和7年)
取扱い事案数114件
うち生成AIが使われたと認められる事案24件
被害児童が中学生の事案66件
被害児童が高校生の事案32件
被害児童が小学生の事案6件
行為者が同級生・同じ学校だった事案65件
行為者がSNS等で知り合った相手だった事案10件
行為者が面識のある大人だった事案7件

出典:警察庁『令和7年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について』(2026年3月公表)。同資料の脚注によれば、対象は警察が把握した、生成AI等を悪用して18歳未満の性的画像を作成した事案のうち、相談・被害申告時に相談者・被害者が20歳未満のものです。

114件のうち65件、半分以上が同級生や同じ学校の相手でした。「知らない誰か」ではありません。そして、この形の被害では本人は何も送っていません。制服姿の写真1枚から材料が作られます。「送らなければ大丈夫」という防ぎ方が、すでに万能ではなくなっています。

ばらまき型のほうの数字

大人に届くほうの型は、IPAの相談窓口が四半期ごとに件数を出しています。「暗号資産(仮想通貨)で金銭を要求する迷惑メール」という名前で集計されているものです。

四半期相談件数
2025年4月〜6月38件
2025年7月〜9月57件
2025年10月〜12月56件
2026年1月〜3月21件
2026年4月〜6月30件

出典:IPA『情報セキュリティ安心相談窓口の相談状況[2026年第2四半期]』(2026年7月22日公開)。同レポートは個人からの相談を集計したものです。

この数字の読み方

件数の少なさは「手口が減った」という意味ではありません。怖くて誰にも相談できない人は、この数字に入りません。むしろ注目すべきは、同じレポートに書かれている次の一文です—「暗号資産で金銭を支払ってしまったという相談は確認していません」。そしてIPAは、メールの内容そのものを「嘘の恐喝内容」と書いています。

第2章 おわり — 次は第3章

CHAP3

第3章 / 全8章

実際にどう起きるのか・どちらの型かを見分ける

この章がこの記事の中心です

脅迫を受けている人がまず知りたいのは、手口の分類ではありません。「相手は本当に持っているのか」です。ここを間違えると、払わなくていいものに払い、保存すべきものを消してしまいます。

相手が本当に持っているかを確かめる7つの観点

観点持っていない側のサイン本当に持っている側のサイン
1. 画像そのもの文章だけ。画像も動画も、そのURLも付いていない実際の画像の一部やスクリーンショットが示される
2. 送信元差出人が自分のメールアドレスになっている(詐称)やり取りしていたSNSやアプリのアカウントから届く
3. あなたの固有の事実名前も勤務先も出てこない。誰にでも当てはまる文面会話の内容、学校名、友人の名前などその人しか知らないことが出る
4. 書かれたパスワード古いものや、別のサービスで使っていたもの—(この型では通常出てこない)
5. 心当たりそもそも撮られる場面が無い実際に送った/ビデオ通話をした心当たりがある
6. 期限と支払い方法「48時間以内に暗号資産で」など、定型的金額が上がっていく。さらなる画像を求められることも
7. 日本語機械翻訳のような不自然さが残ることがある会話が成立している

1・2・4・7はIPA「安心相談窓口だより」(2018年10月10日公開/2021年9月8日最終更新)が挙げた特徴です。3・5・6は筆者による整理で、公式な判定基準ではありません。迷ったときは、支払う前に警察かIPAの相談窓口に確認してください。

IPAはこの型について、はっきりした書き方をしています。相談に寄せられたメールには「本来あるべき映像へのURLリンクや、映像ファイルの添付がありませんでした」。そして「支払いに応じなかったために映像等がばらまかれた事例も確認されていません」。四半期レポートでも、脅迫の中身を「嘘の恐喝内容」と書いています。

パスワードが書かれていて青ざめた方へ。IPAはその出所も説明しています。外部のサービスから漏えいしたデータをもとに書かれていると考えられる、というものです。つまり「あなたの端末が乗っ取られた証拠」ではありません。ただし、そのパスワードをいま使っているなら、話は別です。乗っ取りの材料としては本物なので、すぐ変えてください。

送らせた型は、どの段階までなら戻れるか

本当に持たれてしまった場合の流れです。手口そのものの詳しい解説は既存記事に譲り、ここでは「どこで止まれるか」だけを見ます。

段階起きていることこの時点での状態止められるか
1 接触SNSやゲーム、アプリで知り合う。相手は同級生のこともあるまだ何も渡していない止められる
2 信頼短期間で親密になる。連絡手段を別のアプリへ移されるまだ何も渡していない止められる。移動を求められた時点が分かれ目
3 要求「先に見せるから」「証拠に1枚だけ」と求められるここが最後の分岐点断れば終わる。相手は次の相手を探すだけ
4 脅迫態度が変わり、拡散すると言われる相手は持っている自力では止まらない。ここから先は相談の段階
5 継続払っても、送っても、要求が繰り返される終わりが来ない応じることでは止まらない

段階4以降は、被害者の努力で解決できる問題ではありません。「自分で何とかしよう」とした時間が、いちばん被害を長引かせます。

子どもの被害でとくに知っておきたいのは、段階3で終わらせれば、相手は追ってこないことが多いという点です。彼らは1人に固執しているのではなく、数を試しています。断ったら次に行く。だから「断ったら何をされるか分からない」という恐怖は、多くの場合いらない恐怖です。

そして段階1について、2025年の数字が示していたことをもう一度。行為者は「知らない外国人」とは限りません。画像を性的に加工した事案114件のうち65件は、同級生や同じ学校の相手でした。

第3章 おわり — 次は第4章

CHAP4

第4章 / 全8章

よくある誤解と、間違えやすい似た用語

誤解のほとんどが、被害を長引かせる方向に働きます

🚨 いちばん危ない誤解

「払えば終わる」— どちらの型でも間違いです。ばらまき型はそもそも払う必要がありません(IPAは支払った相談も、払わずにばらまかれた事例も確認していません)。送らせた型では、払えるとわかった相手には要求が続きます。金額が上がるか、次はさらなる画像を求められます。1回の支払いで終わった、という前提そのものが成り立ちません。

似ている用語どう違うか使い分けの目安
リベンジポルノ元交際相手などが報復として公開する行為。金銭要求を伴わないことが多い目的が「金銭・追加の画像」ならセクストーション、「報復・見せしめ」ならリベンジポルノ
グルーミング子どもに近づいて信頼させる過程そのものを指す語グルーミングは前半の工程、セクストーションは後半の脅迫
ワンクリック請求アダルトサイトで登録完了画面を出して料金を請求する手口。性的画像は関係しない「登録されました」なら請求、「撮影した」ならセクストーション
フィッシング偽サイトに入力させて盗む手口。脅しではなく、だまし入力を求められたらフィッシング、支払いを迫られたらこちら
サポート詐欺偽の警告で電話をかけさせ、契約や遠隔操作に誘導する電話番号が出たらサポート詐欺
よくある思い込み実際は
パスワードを知っているのだから、端末が乗っ取られているIPAは、外部サービスから漏えいしたデータをもとに書かれていると説明しています。ただしそのパスワードをまだ使っているなら、乗っ取りの材料としては本物です
送っていないから、自分には関係ない2025年、実在する子どもの画像を性的に加工した事案が114件、うち生成AIが使われたと認められるものが24件確認されています
相手は外国の犯罪グループだその形もありますが、上の114件では65件が同級生・同じ学校の相手でした
画像を消してもらえば終わり第三者に渡った画像は完全な削除が極めて困難だとIPAは書いています。だからこそ、渡す前に止めることが唯一の確実な対策になります
子どもが黙っているのは、たいしたことがないから逆です。「自分が悪い」と思うほど言えなくなります。脅されて撮らされた時点で、その子は被害者です
証拠を残すと恥ずかしいから、全部消したい消すと捜査も削除要請もできなくなります。見なくていいので、消さずに残してください

第4章 おわり — 次は第5章

CHAP5

第5章 / 全8章

個人・家庭でやる対策

全部やる必要はありません。上から順に効きます

優先やることかかる時間費用これで防げる範囲
1相手が誰であっても、性的な画像は撮らない・送らないと決めておく(恋人や同級生を含む)無料送らせた型のすべて
2身に覚えのない脅迫メールは無視して削除する。返信もしない1分無料ばらまき型
3メールに書かれていたパスワードを使っているなら変更する。可能なサービスは2段階認証を有効に15分無料アカウント乗っ取り
4パスワードの使い回しをやめる(漏えいしたパスワードが脅し文句の材料になっています)1時間無料同上
5子どものスマホにフィルタリングを設定する。あわせて「困ったら怒らずに聞く」と先に伝えておく30分多くは無料段階1〜3で止まれる確率

5番目が、いちばん軽く見られていて、いちばん効きます。子どもが親に言えない理由は「怒られるから」です。脅されている子は、自分が悪いことをしたと思い込んでいます。事が起きる前に「何があっても怒らないから、まず言って」と伝えておくことが、段階4に進ませない最後の安全装置になります。

関係する法律

「これは犯罪なのか」「相手を訴えられるのか」という質問が多いので、条文を並べます。

行為あてはまりうる条文条文が定める刑
画像をネタに脅して金銭を出させる刑法第249条(恐喝)10年以下の拘禁刑
16歳未満の子に、性的な姿の映像を送るよう要求する刑法第182条第3項(16歳未満の者に対する面会要求等)1年以下の拘禁刑 又は 50万円以下の罰金。要求しただけで成立します
私的な性的画像を不特定多数に公開する私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律 第3条(いわゆるリベンジポルノ防止法)3年以下の拘禁刑 又は 50万円以下の罰金。告訴がなければ起訴できません

条文はe-Gov法令検索で2026年8月20日に確認しました。実際にどの罪にあたるかは個別の事実関係により、捜査機関と裁判所が判断します。なお、子どもに自分を撮影させて送らせた事案は、警察庁の統計では児童ポルノ事犯として扱われています。

2番目の条文は2023年7月に新しくできたものです。「送って」と言った時点で犯罪が成立するため、まだ何も送っていない段階でも相談する意味があります。2025年には、この映像送信要求で75件が検挙されています。

もっと詳しく

5つの手口(SNS型・メール型・リベンジポルノ・ディープフェイク・グルーミング)の具体的な流れと、匿名で使える相談窓口の一覧はセクストーションとは何か――定義と急増の背景にまとめています。パスワードと2段階認証の設定は多要素認証・生体認証・パスキー・FIDOって何?をご覧ください。

第5章 おわり — 次は第6章

CHAP6

第6章 / 全8章

会社・組織でやる対策

「うちには関係ない」で済まない理由があります

ばらまき型の脅迫メールは、会社のメールアドレスにも届きます。厄介なのは、受け取った人が誰にも言えないことです。フィッシングメールなら「変なメールが来ました」と報告できますが、この文面は報告しづらい。結果として、いちばん報告が上がりにくい迷惑メールになります。

対策何を防ぐか導入の重さひとこと
「この文面のメールが出回っている」と先に社内へ周知する受け取った人が一人で抱えること軽い届いてから配るのでは遅い。先に配ると、届いた人が「あれか」と思える
報告しても内容を詮索しない、と明記する報告そのものの心理的な壁軽い「見ていたかどうかは問いません」と書いておく
業務で使うアカウントのパスワード使い回しを断つ脅迫文に本物のパスワードが載ること、実際の乗っ取り脅し文句の材料は過去の漏えいデータです
迷惑メール対策と送信ドメイン認証を確認する差出人を自社アドレスに詐称したメール「自分から自分に届いた」ように見せる詐称は技術的に可能です
支払いに使われる暗号資産の送金依頼を、経費で通さない個人が会社の金で払ってしまうこと軽い金額が小さいほど確認をすり抜けます

1〜2行目は、IPAが「支払ってしまったという相談は確認していない」と書いている状況を維持するための実務です。技術ではなく、言い出しやすさの設計になります。

本手口で、支払いに応じなかったために映像等がばらまかれたなどの事例は当窓口では1件も確認されていませんので、騙されないようにしてください。

出典:IPA「安心相談窓口だより」(2018年10月10日公開/2021年3月30日追記)

学校や自治体など、子どもに接する組織はもう一段あります。相談を受けた大人が、まず画像を確認しようとしないこと。本人に見せてもらう必要はありません。事実の確認は警察の役割です。「誰に、いつ、どのアプリで送ったか」だけを聞き、記録を消させないでください。

第6章 おわり — 次は第7章

CHAP7

第7章 / 全8章

もし起きたら:最初の10分

型によって、やることが逆になります

ばらまき型(心当たりがない脅迫メール)

やることやってはいけないこと理由
1第3章の7観点で確かめる確かめる前に払う期限が切られているのは、確かめさせないためです
2返信せずに削除する「私は違います」と返信する返信は「このアドレスは生きている」という情報になります
3書かれていたパスワードを、使っていれば変更する古いパスワードだからと放置する使い回していれば他のサービスも危険です

送らせた型(実際に渡してしまった)

やることやってはいけないこと理由
1やり取りの画面をそのまま保存する(アカウント名、日時、要求文)恥ずかしいので全部消す消すと捜査も削除要請もできなくなります
2支払わない。追加の画像も送らない「今回だけ」と応じる応じた相手には要求が続きます
3相手をブロックする(保存したあとで)保存前にブロック・アカウント削除証拠ごと消えます
4警察に相談する。未成年なら保護者か学校と一緒に一人で解決しようとする段階4以降は本人の努力で止まる問題ではありません
5公開されている場合は、各サービスへ削除を申請する加害者に削除を頼む削除を交渉材料にされます

保存するときは、見返す必要はありません。画面を撮って、開かずにしまっておけば十分です。相談先で必要になったときだけ出してください。

相談先(公的機関)

  • 都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口/警察相談専用電話 #9110
  • IPA 情報セキュリティ安心相談窓口(脅迫メールの真偽の確認)
  • 法務省の人権相談窓口(インターネット上の画像の削除要請について相談できます)
  • 学校のスクールカウンセラー、教育委員会の相談窓口(未成年の場合)
  • 各SNS・各サービスの通報/削除申請フォーム
✅ ここまでできたら

ばらまき型なら、削除してパスワードを変えた時点でもうやることはありません。送らせた型でも、記録を保存して相談先につながった時点で、あなた一人で抱える段階は終わっています。脅されて撮らされたなら、あなたは被害者です。その順番だけは、誰にも入れ替えさせないでください。

第7章 おわり — 次は第8章

CHAP8

第8章 / 全8章

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FAQ?

よくある質問

セクストーションについてよく聞かれること

実際に検索されている疑問から

脅迫メールに自分のパスワードが書いてありました。乗っ取られているのですか?

IPAは、こうしたメールに記載されるパスワードは外部のサービスから漏えいしたデータをもとに書かれていると考えられる、と説明しています。端末が乗っ取られた証拠ではありません。ただし、そのパスワードを今も使っている場合は、乗っ取りの材料としては本物です。すぐに変更し、可能なら2段階認証を設定してください。

無視したら、本当にばらまかれませんか?

IPAは「支払いに応じなかったために映像等がばらまかれたなどの事例は当窓口では1件も確認されていません」と明記しています(2021年3月追記)。ただしこれはばらまき型の話です。実際にやり取りをして画像を渡してしまった場合は別で、その場合は無視ではなく、保存して相談してください。判断に迷うときは、第3章の7観点で確かめるか、警察・IPAに問い合わせてください。

子どもが被害に遭ったようです。まず何をすればいいですか?

叱らないことが最優先です。脅されて撮らされた時点で、その子は被害者です。次に、やり取りの画面を保存してから相手をブロックし、警察に相談してください。相手が16歳未満の子に映像を送るよう要求した時点で、刑法第182条第3項の罪が成立しえます(1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金)。まだ何も送っていない段階でも相談する意味があります。

日本にセクストーションの被害件数の統計はありますか?

2026年8月20日時点で確認した範囲では、「セクストーション」という区分での公的な認知件数は見当たりません。警察庁の令和7年の犯罪情勢とサイバー情勢、どちらの報告書にもこの語自体が出てきません。近い数字としては、子どもの被害を数えた「児童が自らを撮影した画像に伴う被害」(2025年で515人)と、IPAの「暗号資産で金銭を要求する迷惑メール」の相談件数(2026年4〜6月で30件)があります。

出典・参考

最終更新:2026年8月20日/次回見直し予定:2027年3月(警察庁の子供の性被害統計が例年2月に公表されるため)

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