パスキーを入れたスマホをなくしたら、どこまで戻せる?|「合鍵の預け先」で決まる5つの段階と、今のうちにやること

📱 スマホ・PCの守り方|パスキー

パスキーを入れたスマホをなくしたら、どこまで戻せる?「合鍵の預け先」で決まる5つの段階と、今のうちにやること

顔や指紋でログインできて便利なパスキー。
でも、そのスマホを落としたら、全部のログインが消えてしまうのでしょうか?

🧭 結論:戻せるかどうかは「合鍵の写しを、どこに預けていたか」で決まる

  1. 拾った人が、すぐにパスキーを使えるわけではありません。使うには、そのスマホの画面ロック(顔・指紋・パスコード)を解く必要があります。まず「探す」で紛失モードにして、携帯会社で回線を止めましょう。
  2. パスキーの写しがiCloudキーチェーンやGoogleパスワードマネージャー(保管庫)に入っていれば、新しいスマホに戻せます。iPadやパソコンが手元にあれば、そのまま使えます。
  3. 新しいスマホに戻すには「保管庫の鍵」が2つ要ります。保管庫のアカウント(Apple Account/Googleアカウント)に入れること。そして前のスマホの画面ロック(またはGoogleパスワードマネージャーのPIN)です。試せるのは10回までです。
  4. 保管庫のアカウントに入れないときは、予備の鍵で本人確認をします。復旧用連絡先、再設定用の電話やメール、バックアップコード、復旧キーです。Appleのアカウント復旧は数日以上かかり、サポートに頼んでも短くなりません。
  5. スマホの中だけにあった鍵は、戻りません。サービスごとに本人確認をして、パスキーを作り直します。ドコモの「いつもパスキー設定」は、端末がないとオンラインで手続きできず、ショップに行くことになります。予備が何もなければ、戻らないこともあります。

鍵束を落としても家に入れるかどうかは、合鍵をどこに預けていたか次第。落とす前に、預け先と予備の鍵を確かめておきましょう。

STEP1

まずこの1枚

どこまで戻せるかは、5つの段階に分かれる

「スマホをなくしたら終わり」でも「何もしなくても全部戻る」でもありません。どこまで戻せるかは、次の5つの段階に分かれます。

図:パスキーを入れたスマホをなくしたとき、どこまで戻せるか

スマホをなくしたら、どこまで戻せる? ☁ 写しが「保管庫」にある鍵 iCloudキーチェーン・Googleパスワード マネージャーなど(同期パスキー)→ 段階A〜C 📱 スマホの中だけの鍵 写しがない1本きりの鍵(端末固定) ドコモ「いつもパスキー設定」など → 段階D 段階A 同じ保管庫に入った別の端末が手元にある (iPad・パソコン・古いスマホ)→ そのまま使える すぐ 段階B 保管庫のアカウントに入れて、前のスマホの 画面ロック(またはPIN)が分かる → 新しいスマホに戻せる 当日〜 段階C 保管庫のアカウントに入れない → 予備の鍵で 本人確認(復旧用連絡先・バックアップコードなど) 数日以上も 段階D 鍵がスマホの中だけだった → サービスごとに 本人確認してパスキーを作り直す 店頭のことも 段階E 予備が何もない・前のパスコードを10回間違えた ・復旧キーもなくした → 戻らないことがある 戻らないことも

上の段ほど早く、楽に戻ります。今のうちに準備しておけば、なくしたときに上の段にいられます。この記事では、段階ごとに「何があれば戻るか」を見ていきます。

STEP2

たとえると

スマホは「鍵束」、パスキーは家ごとの「合鍵」

パスキーは、サービス(家)ごとに1本ずつ作る合鍵です。スマホは、その合鍵をまとめた鍵束だと考えてください。

  • 鍵束スマホをなくす=鍵束を落とすこと。ただし、鍵束にはダイヤル錠のケース(画面ロック)が付いています。拾った人も、ケースを開けられなければ鍵を使えません。
  • 貸金庫iCloudキーチェーンやGoogleパスワードマネージャーは、合鍵の写しを預けておく貸金庫です。預けてあれば、新しい鍵束に写しを戻せます。
  • 金庫の鍵貸金庫を開けるには、名義(保管庫のアカウント)と、前の鍵束のダイヤル番号(前のスマホの画面ロック)が要ります。番号を間違えられるのは10回までです。
  • 管理人貸金庫の名義で入れないときは、管理人(サービス会社)に本人確認をしてもらいます。保証人(復旧用連絡先)や控えの番号(バックアップコード)があると早く進みます。
  • 1本きり写しを預けていない鍵は、鍵束と一緒になくなります。家ごとに、大家さんに本人確認をしてもらい、鍵を作り直すしかありません。

※厳密には、サービスごとに仕組みも名前も違います。ここでは最初の理解として「鍵束と貸金庫」と考えてください。

✖ よくある思い込み

  • スマホを拾われたら、全部のアカウントに入られる
  • パスキーはスマホと一緒に消える
  • 新しいスマホにすれば、何もしなくても全部戻る
  • サポートに電話すれば、すぐ戻してもらえる

✔ 実際

  • 画面ロックを解かないとパスキーは使えない
  • 保管庫に写しがあれば戻せる
  • 戻すには前のスマホの画面ロックやPINが要る
  • Appleのアカウント復旧は数日以上かかり、短縮できない
STEP3

落とした直後

まず「止める」、それから「戻す」

パスキーそのものは、画面ロックがあれば拾った人にはすぐには使えません。だからこそ、あわてて設定を消して回るより、先にスマホと回線を止めるほうが大切です。

⚠ 画面ロックの番号を見られていたら話は別

ドコモは、端末のロックを解除できる人なら、端末の中のパスキーでログインできる場合があると注意しています。電車や店でパスコードを入力するところを見られていた場合は、急いで次の手順を進めてください。iPhoneは「盗難デバイスの保護」(iOS 17.3以降)をオンにしておくと、よく知っている場所以外では、パスキーを使うのに顔か指紋が必要になります。パスコードでの代わりはききません。

  1. 別の端末から「探す」
    iPhoneは家族のiPhoneや icloud.com/find から(ここは確認コードなしで入れます)。Androidは別の端末の Find Hub アプリかブラウザから。音を鳴らし、見つからなければ「紛失としてマーク」。iPhoneの紛失モードでは、Apple Payのカードも止まります。
  2. 携帯会社に連絡して回線を止める
    SIMの悪用を防ぎます。ただし、止めるとSMSが届かなくなります。あとで復旧に電話番号を使うので、同じ番号でSIMを再発行してもらう段取りも聞いておきましょう。
  3. マイナンバーカードの「スマホ用電子証明書」を入れていたら止める
    ドコモの案内では、一時利用停止は24時間365日受け付け(マイナンバー総合フリーダイヤル 0120-95-0178、音声ガイダンス2番)。
  4. 警察に遺失届を出す
    Appleは、警察と携帯会社への届け出を案内しています。シリアル番号を聞かれることがあります。
  5. 新しい端末で「戻す」
    段階A〜Dのどれに当たるかを確かめて戻します(次の章から)。見つからないと決まったら、アカウントから古い端末を外し、その端末だけに入っていたパスキーを削除します。

※AppleCare+の盗難・紛失プランに入っている場合は、補償の請求が承認されるまで「探す」やApple Accountから端末を削除しないでください(Appleの案内)。Androidは、遠隔でデータを消したあとに見つかった場合、使い直すにはGoogleアカウントのパスワードが必要です。

スマホを落としたときの全体の対策(覗き見・ロック画面の設定など)はスマホを落としたら全部見られる?でまとめています。

STEP4

段階A・B

保管庫に写しがあれば、新しいスマホに戻る

iPhoneで作ったパスキーは、ふつうiCloudキーチェーンに入ります。Androidで作ったパスキーや、パソコンの Chrome で「Googleパスワードマネージャーに保存」を選んだパスキーは、Googleパスワードマネージャーに入ります。こうした「保管庫に写しがある鍵」を同期パスキーと呼びます。

段階A:別の端末が手元にあるなら、もう使える

同じApple AccountでサインインしたiPadやMac、同じGoogleアカウントのChromeが入ったパソコンが手元にあれば、そこにも同じパスキーがあります。Yahoo! JAPANのヘルプも、iCloudやGoogleパスワードマネージャーに保存していた場合は「そのアカウントでログインしている端末やブラウザー」からログインし直すよう案内しています。

段階B:新しいスマホに戻すのに要るもの

保管庫新しい端末に戻すのに要るもの間違えられる回数注意
iCloudキーチェーン
(iPhone・iPad・Mac)
Apple Accountとパスワード+登録した電話番号に届くSMS+前のデバイスのパスコード10回だけ。何回か失敗するとロックされ、Appleサポートへの連絡が必要。合計10回失敗すると記録そのものが破棄SMSを受けるために、先に電話番号を取り戻す
Googleパスワードマネージャー
(Android・Chrome)
Googleアカウントへのログイン+前のAndroidの画面ロック、またはGoogleパスワードマネージャー PIN端末ごとに10回以下。ほかの端末の画面ロックはまだ使えるPINを忘れたら、PINを最初に作った端末でリセット
Microsoft Authenticator
(Microsoftアカウントのパスワードなしログイン)
バックアップから復元。ただしiPhone→iPhone、Android→Androidだけ。パスワードなしのアカウントは名前しか戻らず、もう一度サインインが必要—回復コード(25文字)を紙で持っておく

※2026年10月3日に、Apple・Google・Microsoftの公式ヘルプとGoogleのセキュリティブログで確認。画面の名前や手順は、OSのバージョンで変わることがあります。

いちばんの落とし穴は「前のスマホのパスコードを覚えていない」

保管庫の写しは暗号化されていて、AppleやGoogleにも中身は読めません。その鍵を開ける番号が前のスマホの画面ロックです。顔認証に慣れていると、パスコードを忘れがちです。機種変更のあとも、前のパスコードは覚えておくか、安全な場所にメモしておきましょう。

STEP5

段階C

保管庫のアカウントに入れないときの「予備の鍵」

スマホが1台しかなく、ログインの確認もそのスマホで受けていた場合は、保管庫のアカウント(Apple Account/Googleアカウント)そのものに入れないことがあります。そのとき助けになるのが予備の鍵です。

👥 保証人:復旧用連絡先

信頼できる家族や友人に、確認用の番号を伝えてもらう仕組み。

Apple:最大5人。相手はあなたのアカウントに入れず、6桁のコードを教えるだけGoogle:最大10件。15分以内に対応できる人を選ぶGoogleは登録から使えるまで最長14日。Appleは相手もiOS 15以降・iMessageが必要

📄 控えの番号:バックアップコード・回復コード

紙に書いておく使い捨ての番号。スマホがなくても使える。

Googleはバックアップコード、Microsoftは25文字の回復コードスマホの中やクラウドに置くと、なくしたときに見られない

📮 連絡先:再設定用の電話・メール

確認コードを受け取る先。いちばん基本の予備。

家族の携帯や、別のメールアドレスを登録できるなくしたスマホの番号だけだと、SIMを再発行するまで受け取れない

🔐 自分だけの鍵:Appleの復旧キー

28文字のコード。攻撃者による乗っ取りに強い。

自分で復旧を進められる設定すると通常のアカウント復旧は使えなくなる。なくすと完全にロックアウトされ、Appleも再発行できない

🤳 顔の動画:Googleのセルフィー

2026年7月に追加された、自撮り動画で本人確認する方法。

スマホが手元にないときの予備になる対象は順次。g.co/signin-selfie で使えるか確認

⏳ 最後の手段:アカウントの復旧(Apple)

予備が何もないときに、Appleに本人確認してもらう手続き。

家族のiPhoneのAppleサポートアプリや、Apple Store直営店で借りた端末から始められる数日以上かかり、サポートに連絡しても短縮できない。途中でほかの端末で使うと取り消し

保管庫のアカウントに入れれば、そのあとは段階Bと同じです。ただし、前のスマホの画面ロックも分からない場合、iCloudキーチェーンの中身は戻りません。Appleは「アカウント復旧用の連絡先を設定しておけば、たとえ Apple Account のパスワードやデバイスのパスコードを忘れてしまっても、アカウントにいつでもアクセスできる」と説明しています。復旧用連絡先は、いちばん心強い保証人です。

STEP6

段階D・E

スマホの中だけの鍵は、サービスごとに作り直す

パスキーには、写しを作れない「1本きり」の鍵もあります。USBやNFCで使うセキュリティキーに入れた鍵が代表例です。Windowsの「Windows Hello」で作ったパスキーも、そのパソコンの中に保存されます。こうした鍵は、端末と一緒になくなります。

さらに注意したいのが、「パスキーしか受け付けない」設定にしているサービスです。パスワードという勝手口を閉めているぶん、スマホをなくすと入口がなくなります。

サービスパスキーの端末をなくしたときの公式の案内
dアカウント(ドコモ)「いつもパスキー設定」中は、端末が手元にない・操作できないとオンラインで手続きできない。ドコモショップ/d garden/ドコモ インフォメーションセンターへ。遠隔初期化など一部の手続きは、店頭・電話では受け付けていない。以前の機種にdアカウントを設定しておけば、紛失時にその機種でログインできる。パソコンのログイン状態が続いている場合もある
Yahoo! JAPAN IDクラウドに保存したパスキーなら、そのアカウントでログインしている端末・ブラウザーから。使える端末がなければ「ログインできない場合のお手続き」(アカウント回復の手続き)
Googleアカウント使える端末でログインし、紛失・盗難した端末のパスキーを削除する
Microsoftアカウント確認コードを受け取れないときはサインイン ヘルパーへ。サポート担当者はパスワードのリセットリンクを送ることができない

段階E:戻らないことがあるケース

  • iCloudキーチェーンの復元で、前のパスコードを合計10回間違えた(記録が破棄される)
  • Appleの復旧キーを設定して、そのキーもなくした(通常のアカウント復旧が使えない)
  • 再設定用の電話・メールが古いまま、バックアップコードもなく、復旧用連絡先もいない
  • サービス側が「パスキーだけ」の設定で、本人確認の窓口がない

こうなると、保管庫の中身(パスキーや保存したパスワード)は戻らないことがあります。その場合も、一つひとつのサービスには、それぞれの本人確認で入り直せることが多いので、あきらめずに各社の「ログインできない場合」の窓口を当たりましょう。

STEP7

ストーリー(架空の例)

Aさんは翌日に戻り、Bさんは何日もかかった

※以下は、段階の違いを説明するための架空の例です。

  1. Aさん(50代・iPhone):電車にスマホを置き忘れた
    家に帰り、iPadの「探す」で紛失モードに。携帯会社に連絡して回線を止めました。iPadには同じApple Accountでサインインしていたので、通販や銀行のパスキーはその日のうちにiPadで使えました(段階A)。
  2. Aさんの翌日
    ショップで同じ番号のSIMを再発行し、新しいiPhoneへ。Apple Accountにサインインし、届いたSMSのコードと前のiPhoneのパスコードを入れると、パスキーが戻りました(段階B)。
  3. Bさん(30代・Android):旅行先でスマホを盗まれた
    パソコンは持っておらず、Googleアカウントの確認もそのスマホ。dアカウントは「いつもパスキー設定」にしていました。新しいスマホでGoogleアカウントに入ろうとしても、確認を受け取る先がありません。
  4. Bさんのその後
    SIMを再発行して電話番号を取り戻し、Googleアカウントに入れたのは数日後(段階C)。dアカウントはオンラインで手続きできず、ショップで本人確認(段階D)。ほかのサービスも1つずつ入り直し、パスキーを作り直しました。

2人の差は、「もう1台の端末」と「予備の鍵」があったかどうかだけです。

STEP8

昔と今

パスワードの時代と、パスキーの時代の違い

くらべるところパスワード+SMSの時代パスキーの時代
鍵はどこにある?頭の中(+確認コードはスマホに届く)スマホの中(同期パスキーなら保管庫にも写し)
スマホをなくすとパスワードを覚えていればパソコンから入れる。ただしSMSのコードは届かない同期パスキーなら別の端末で使える。スマホの中だけの鍵は作り直し
拾った人はパスワードは知らない画面ロックを解かないと使えない
新しいスマホで電話番号を取り戻せば、SMSがまた届く保管庫のアカウント+前のスマホの画面ロックで戻す
忘れると困るもの各サービスのパスワード前のスマホの画面ロック・PINと、保管庫の予備の鍵

パスキーで、覚えるパスワードは減りました。その代わり、覚えておくもの・取っておくものが「保管庫の鍵」に集まったのです。パスキーの仕組みそのものは多要素認証・生体認証・パスキー・FIDOって何?で説明しています。

CHECK6

あなたは大丈夫?

あなたの合鍵は、どこまで戻せる?

✅ 当てはまるものを数えてください

  • パスキーが iCloudキーチェーン・Googleパスワードマネージャー・パスワード管理アプリのどれかに入っている
  • スマホのほかに、同じアカウントでログインしたパソコン・タブレット・古いスマホがある
  • 今のスマホの画面ロック(パスコード)を、顔認証なしでも言える
  • Apple Account/Googleアカウントの再設定用の電話番号・メールが、今使えるものになっている
  • 復旧用連絡先を登録している、またはバックアップコード・回復コードを紙で持っている
  • 銀行など大事なサービスに、スマホ以外の鍵(パソコン・セキュリティキーなど)も登録している
  • 5〜6個なくしても段階A〜Bにいられます。今の準備を続けましょう。
  • 3〜4個段階Cになりそうです。予備の鍵(復旧用連絡先・バックアップコード)を1つ足しましょう。
  • 1〜2個段階D〜Eの心配があります。「今やること3つ」を今日のうちに。
  • 0個スマホ1台に全部が乗っています。まず再設定用の電話・メールの確認から始めましょう。
QUIZ?

ウソ・ホント

パスキーと紛失のクイズ 4問

タップ(クリック)すると答えが開きます。

問1 スマホを拾った人は、中のパスキーで銀行にログインできる?

答え:画面ロックを解けなければ、できません。パスキーを使うには、顔・指紋・パスコードで本人確認が必要です。ただし、パスコードを盗み見られていれば使われるおそれがあります。ドコモも「端末のロックを解除できる方であれば」ログインできる場合があると注意しています。

問2 新しいiPhoneでパスキーを戻すとき、前のiPhoneのパスコードは何回でも試せる?

答え:試せるのは10回までです。何回か失敗するとロックされ、Appleサポートに連絡が必要になります。合計10回失敗すると、預けていた記録そのものが破棄されます。Googleパスワードマネージャーも、端末ごとに10回以下です。

問3 Appleのアカウント復旧は、サポートに電話すれば早くなる?

答え:早くなりません。Appleは、再び使えるようになるまで数日(あるいはそれ以上)かかることがあり、サポートに連絡しても待機時間は短縮できないと説明しています。待っている間にほかの端末でそのアカウントを使うと、復旧が取り消されます。

問4 Microsoft Authenticatorのバックアップで、iPhoneからAndroidに乗り換えられる?

答え:できません。バックアップと復元は同じ種類の端末どうしだけです。パスワードなしでサインインしているMicrosoftアカウントは、復元してもアカウント名だけで、もう一度サインインが必要です。

DO3

今やること

落とす前に、今日からできること3つ

  1. 合鍵を「2か所」に置く。スマホのほかに、同じApple Account/Googleアカウントでログインしたパソコンやタブレットを1台。銀行など大事なサービスには、スマホ以外の鍵(パソコンやセキュリティキー)も登録しておく。
  2. 保管庫の「予備の鍵」を作る。再設定用の電話番号・メールを今使えるものにし、復旧用連絡先を登録するか、バックアップコード・回復コードを紙に書いて家にしまう。
  3. 画面ロックの番号を守り、覚えておく。人前で入力するところを見られないようにし、iPhoneは「盗難デバイスの保護」をオンに。機種変更のあとも、前のスマホのパスコードを忘れない。

パスキーの登録やバックアップの設定手順は、二段階認証・パスキーの設定方法を解説を見ながら進めてください。スマホが苦手な家族がいる場合は、固定電話しかない親の二段階認証はどうするかも役に立ちます。

FAQ?

よくある質問

パスキーとスマホ紛失のよくある質問

機種変更で、古いスマホがまだ手元にある場合は?

いちばん簡単なケースです。Googleは、古い端末からデータを移して新しいAndroidを設定すると、暗号化の鍵も安全に移ると説明しています。iPhoneも、同じApple AccountでサインインしてiCloudキーチェーンをオンにすれば同期されます。移し終わるまで、古いスマホは初期化しないでおきましょう。

前のスマホのパスコードを忘れてしまいました。

Googleパスワードマネージャーは、ほかの端末の画面ロックか、Googleパスワードマネージャー PINでも戻せます。PINを忘れたら、PINを最初に作った端末でリセットできます。iCloudキーチェーンは、Appleが「復旧用連絡先を設定しておけば、パスワードやパスコードを忘れてもアクセスできる」としています。どれもない場合は、各サービスにそれぞれの本人確認で入り直し、パスキーを作り直します。

なくしたスマホのパスキーは、すぐに削除したほうがいい?

まず紛失モードと回線停止が先です。見つからないと決まったら、アカウントから古い端末を外し、その端末だけに入っていたパスキーを削除します(Googleも、利用できる端末から紛失した端末のパスキーを削除するよう案内しています)。ただし、同期パスキーを消すと、ほかの端末からも使えなくなります。新しい鍵を作ってから古い鍵を消すと安心です。

パスワード管理アプリ(1Passwordなど)にパスキーを入れていたら?

そのアプリのアカウントに入り直せれば、新しいスマホでも使えます。ただし、入り直すために何が必要か(マスターパスワード、緊急用の控えなど)はアプリごとに違います。いまのうちに、使っているアプリの「アカウントを復元する方法」を確かめておきましょう。

スマホが見つかりました。元どおり使えますか?

紛失モードにしただけなら、画面ロックを解けば使えます。iPhoneで「盗難デバイスの保護」を使っている場合、紛失モードの解除には顔か指紋が必要です。Androidで遠隔消去したあとに見つかった場合は、使い直すときにGoogleアカウントのパスワードが必要です。

パスキーは危ないから、使わないほうがいい?

いいえ。パスキーは偽サイトに入力させられる心配がなく、パスワードよりずっと乗っ取られにくい鍵です。この記事で見たとおり、困るのは「予備がないとき」です。2か所に置き、予備の鍵を用意すれば、なくしたときも戻せます。パスキーが破られる場面については「パスキーは絶対安全」は幻想だったで説明しています。

MORE+

詳しく知りたい人へ

仕組みと出典

「同期パスキー」と「端末固定パスキー」

  • 同期パスキー(Synced passkey):保管庫(パスキープロバイダー)を通じて複数の端末で使える鍵。iCloudキーチェーン、Googleパスワードマネージャーなど。
  • 端末固定パスキー(Device-bound passkey):1つの認証器から出られない鍵。passkeys.dev は、FIDO2セキュリティキーが典型的にこの形だと説明しています。以前は「シングルデバイス パスキー」とも呼ばれていました。

保管庫は、なぜ「前の画面ロック」を求めるのか

  • Google:Googleパスワードマネージャーのパスキーは常にエンドツーエンドで暗号化され、暗号化の鍵はユーザーの端末からしか使えません。新しい端末で戻すには、Googleアカウントへのログインと、既存の端末の画面ロック(PIN・パスワード・パターン)の両方が必要です。画面ロックの照合データはGoogleも読めない安全なハードウェアに置かれ、試行は10回以下に制限されます。画面ロックを外した端末でも、前の画面ロックは最大64日間は復元に使えるため、漏れたと思ったら別の画面ロックに変えると、すぐ無効になります。2024年9月からは、Androidの画面ロックの代わりに「Googleパスワードマネージャー PIN」も使えます。
  • Apple:iCloudキーチェーンはデータをAppleに預けますが、Appleは中身を読めません。取り出すにはApple Accountとパスワード、登録電話番号へのSMS、デバイスのパスコードが必要で、試行は10回まで。合計10回失敗するとエスクロー(預かり)の記録は破棄されます。

予備の鍵の細かい条件

  • Apple 復旧用連絡先:13歳以上(国・地域で異なる場合あり)、iOS 15/iPadOS 15/macOS Monterey 12以降、iMessageが有効、最大5人。
  • Apple 復旧キー:iOS 14以降で設定可能。設定すると通常のアカウント復旧は使えず、復旧キーと信頼できる電話番号でリセットします。パスワードアプリ、iCloud写真、メモ、iCloud Driveには保管しないよう案内されています(アカウントに入れないと見られないため)。
  • Google 復元用の連絡先:最大10件。招待は7日間有効で、承認後さらに7日たつと使えます。高度な保護機能プログラム、Google Workspace、子ども用のアカウントでは使えません。
  • Google セルフィー動画:2026年7月に追加。ケータイ Watch によると、対象ユーザーはスマホやパソコンから設定でき、動画は暗号化して保存され、アカウント復旧以外の目的には本人の同意なく使わないとされています。

📚 出典(2026年10月3日に確認)

Apple

Google

Microsoft・国内サービス・用語

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