データ品質管理とは?公的な15項目と重点5項目

2026年版・一次情報で確認

データ品質管理とは?公的な15項目には、機密性も可用性も入っています

セキュリティとは別の取り組みだと思われがちですが、国が示すデータ品質の評価項目を開くと、機密性・完全性・可用性・追跡可能性・回復性がそのまま並んでいます。公開資料と条文で確認してまとめました。

30秒でわかる「データ品質管理」

  1. データが使える状態かどうかを測り、保つ取り組み。国が評価項目を公開しています
  2. 評価項目は15項目。うち重点は正確性・完全性・一貫性・最新性・可用性の5つです
  3. 15項目には機密性・追跡可能性・回復性も入っています。セキュリティは品質の内側にあります
  4. 法律も品質を求めています。「正確かつ最新の内容に保つ」(法22条)、事実でなければ訂正請求(法34条)
  5. 今日やること:自社の資産台帳かアカウント台帳を1つ開いて、最終更新日を見る

データ品質管理は、分析やデータ活用の話として語られます。誤字を直す、抜けを埋める、書式をそろえる。地味な整備作業に見えるので、セキュリティ担当が関わる場面は少ないと思われがちです。

先に結論を書きます。国が示しているデータ品質の評価項目には、機密性も、追跡可能性も、回復性も入っています。つまり公的な定義のうえでは、セキュリティはデータ品質の外側にある別の取り組みではなく、品質を構成する項目のひとつです。この記事は、その15項目を実際に開きます。

⚠ この記事の前提

この記事は2026年8月22日時点の内容です。15項目は東京都デジタルサービス局『データの利活用推進に向けた技術ガイドライン 付録 データ品質の評価項目』(デジタル庁『データ品質管理ガイドブック』からの引用として全15項目を概説)、標準の位置づけはデジタル庁『データガバナンス・ガイドライン』(2025年6月20日)とISO公式ページ、条文はe-Gov法令検索から確認しています。

出典の所在について注意があります。デジタル庁『データ品質管理ガイドブック』が置かれていた政府CIOポータルは、2026年1月末で閉鎖され、国立国会図書館のインターネット資料収集保存事業(WARP)で参照する形になりました。本記事は、現在も公開されている東京都の付録資料を通じて内容を確認しています。

CHAP1

第1章 / 全8章

データ品質管理とは(やさしい定義)

15項目あり、重点は5つと決められています

でーたひんしつかんり 英:data quality management

データが使える状態かどうかを測り、保つ取り組み。誤字を直す作業のことではなく、15の観点で評価する枠組みが公的に示されています。

分類
データの整備。セキュリティの項目が内側に含まれます
ひとことで
健康診断ではなく、健康の定義そのもの。何を「良い状態」と呼ぶかを決める
よく混同される語
データガバナンス/マスタデータ管理/データカタログ(第4章で扱います)
法律との関係
正確かつ最新に保つ努力義務(法22条)と、訂正等の請求(法34条)があります

まず、拠って立つ標準です。デジタル庁の『データガバナンス・ガイドライン』は、データ品質について次のように注記しています。

データ品質については、「データ品質」の要素 ISO/IEC 25012(データ品質の評価)における評価項目を参照。

出典:デジタル庁『データガバナンス・ガイドライン』(2025年6月20日)脚注19

ISO/IEC 25012 は、コンピュータシステム内で構造化された形式で保持されるデータについて、一般的なデータ品質モデルを定義した国際規格です。ISOの公式ページによると、品質の属性を15の特性に分類し、それらを「そのデータが本来もつ性質」と「システムに依存する性質」という2つの観点から捉えます。用途のひとつとして「データが法令や要求事項に適合しているかを評価すること」も挙げられています。

この15という数は、日本語の資料にもそのまま引き継がれています。デジタル庁の『データ品質管理ガイドブック』が示す15項目です。

番号項目何を見るか
1正確性(重点)書式、誤字脱字、意味的な誤り、データそのものの誤り
2完全性(重点)必要な項目が網羅されているか、必須項目に空欄がないか
3一貫性(重点)データセット内、およびデータセット間で矛盾がないか
4信憑性出所と更新日が明示されているか、改ざん防止策が施されているか
5最新性(重点)更新サイクルが適切か、最終更新日時や最新版の所在が確認できるか
6アクセシビリティ使用権を持つ人が使えるか、文字セットは正しいか
7標準適合性書式が標準に準拠しているか、指定外の値が入っていないか
8機密性許可された者に限定されているか、暗号化やハッキング対策が行われているか
9効率性重複がないか、コードを効果的に使っているか
10精度精度が適正に設定され、そろっていて、示されているか
11追跡可能性変更の際に、変更者・変更日などを記録しているか
12理解性各項目の意味を利用者が理解できるか、メタデータがあるか
13可用性(重点)必要なときにアクセスできるか、システムは常時稼働しているか
14移植性標準的な形式で出力できるか、特定ソフトに依存していないか
15回復性バックアップが保存されているか、障害時にも提供を続けられるか

出典:東京都デジタルサービス局『データの利活用推進に向けた技術ガイドライン 付録 データ品質の評価項目』。同資料は、デジタル庁『データ品質管理ガイドブック』からの引用を基に全15項目を概説し、そのうち重点5項目(正確性・完全性・一貫性・最新性・可用性)をガイドライン本文で取り上げたとしています。

第1章 おわり — 次は第2章

CHAP2

第2章 / 全8章

15項目のうち6つは、セキュリティそのものです

別の取り組みだと思っていた側が、間違いでした

第1章の表を、セキュリティの目で読み直します。太字にした項目のチェック観点は、そのままセキュリティ対策の言葉で書かれています。

品質の項目資料に書かれているチェック観点セキュリティで言うと
機密性データにアクセスできるのは、アクセスを許可された者に限定されているか。利用者を制限する場合、暗号化やハッキング対策等が行われているかアクセス制御と暗号化
完全性用途に応じて必要な項目が網羅されているか、必須項目に空欄が含まれていないか情報セキュリティの3要素のひとつ(完全性)
可用性必要なときにいつでもアクセスできるか、公開するシステムは常時稼働しているか3要素のひとつ(可用性)
信憑性データの出所が明示されているか、更新日が明示されているか、改ざん防止策が施されてあるか改ざん検知と出所の担保
追跡可能性データの変更の際に、変更者、変更日などを記録しているか操作ログ、監査証跡
回復性バックアップが保存されているか、障害時も継続して提供できるバックアップシステムがあるかバックアップと事業継続

出典:同付録資料の各項目の説明から抜粋。情報セキュリティの3要素(機密性・完全性・可用性)が、そのまま品質の項目として並んでいます。加えて、ログ(追跡可能性)とバックアップ(回復性)も入っています。

🚨 「品質はデータ部門、セキュリティは情シス」で分けると、6項目が落ちます

役割で分けること自体は自然です。問題は、分けた結果、どちらの担当でもない項目が生まれることです。

データ部門は正確性・完全性・一貫性を見ますが、機密性や回復性は「情シスの領分」として扱いがちです。情シス側は機密性を見ますが、それを品質の一部として測るという発想がありません。結果、15項目のうち6項目が、誰の点検表にも載らない状態ができあがります。

逆向きの効き目もあります。品質の低いデータは、セキュリティの判断そのものを狂わせます。セキュリティ対策の多くは、台帳の内容を正しいものとして動くからです。

品質が落ちている台帳落ちている項目セキュリティ側に出る影響
IT資産の一覧完全性・最新性載っていない機器は、脆弱性を直す対象にも入らない
アカウントの一覧最新性退職者や異動者のアカウントが有効なまま残る
ログの時刻一貫性機器ごとに時刻がずれ、事故のあと時系列を組み立てられない
委託先とデータ経路の一覧完全性漏えいの範囲を答えられない。どこから出たか特定できない
個人データの保管場所の一覧完全性・追跡可能性本人から消去を求められても、消す対象を確定できない

この5行は、この辞典の他の記事で扱った問題をデータ品質の言葉に置き換えたものです。1行目はASM/EASM、3行目はログ管理、5行目はデータベースの記事の主題です。別々の課題に見えていたものが、同じ原因を共有しています。

第2章 おわり — 次は第3章

CHAP3

第3章 / 全8章

法律が求めている品質

努力義務が1つ、明確な義務が1つあります

データ品質は、望ましい姿の話にとどまりません。個人データについては、法律が2か所で品質に触れています。片方は努力義務、もう片方は請求されたら応じなければならない義務です。

条文求めていること義務の強さ
法第22条(データ内容の正確性の確保等)利用目的の達成に必要な範囲内において、個人データを正確かつ最新の内容に保つ努力義務
法第34条(訂正等)内容が事実でないとき、本人の請求に応じて調査し、訂正・追加・削除を行い、結果を通知する行わなければならない

第22条の後半には消去の努力義務も定められていますが、そちらは別の記事で扱いました。ここで見るのは前半、つまり品質の部分です。

条文を読むと、第1章の15項目のうち「正確性」と「最新性」が名指しされているのが分かります。

個人情報取扱事業者は、利用目的の達成に必要な範囲内において、個人データを正確かつ最新の内容に保つとともに、利用する必要がなくなったときは、当該個人データを遅滞なく消去するよう努めなければならない。

出典:個人情報保護法 第22条(e-Gov法令検索で2026年8月22日に確認)

そして第34条は、本人の側から品質を問える仕組みです。「事実でないとき」という条件がついているのが要点で、意見や評価の当否ではなく、事実の誤りが対象です。

段階法第34条が定めていること
1 請求本人は、保有個人データの内容が事実でないとき、訂正・追加・削除を請求できる(第1項)
2 調査事業者は、他の法令に特別の手続がある場合を除き、利用目的の達成に必要な範囲内において遅滞なく必要な調査を行う(第2項)
3 実施調査の結果に基づき、訂正等を行わなければならない(第2項)
4 通知訂正等を行ったとき、または行わない旨を決定したときは、遅滞なくその旨を本人に通知する(第3項)

出典:個人情報保護法第34条。4段目に注目してください。訂正しない場合も通知が必要です。放置して終わりにはできません。そして2段目の「調査」は、品質管理の仕組みが無いと手作業になります。

🚨 訂正請求は、コピーの数だけ作業が増えます

本人から「この住所は事実と違う」と請求が来たとき、直すべきなのは元のシステムだけではありません。分析基盤、抽出ファイル、外部に渡した先。同じ誤りが複製された場所すべてが対象になり得ます。

第1章の15項目でいえば、これは「一貫性」(データセット間で矛盾がないか)と「追跡可能性」(変更者・変更日を記録しているか)の問題です。品質の項目を満たしていない組織ほど、法律上の義務を果たすのに時間がかかります。

第3章 おわり — 次は第4章

CHAP4

第4章 / 全8章

よくある誤解と、間違えやすい似た用語

「決める」「そろえる」「探せる」の違いです

まわりの言葉を整理します。どれもデータを整える活動ですが、扱っている層が違います。

用語何をするかデータ品質管理との関係
データ品質管理データが使える状態かを15の観点で測り、保つ本記事の主題
データガバナンス誰が決め、誰が責任を持つかという体制と方針を定める上位。品質管理はその中の活動のひとつ
マスタデータ管理顧客や商品など、共通で使う基準データを1つに束ねる主に一貫性と正確性を担う手段
データカタログどこに何のデータがあるかの目録を作る主に理解性とアクセシビリティを支える
データクレンジング誤字や表記ゆれ、重複を実際に直す作業品質管理のうち、手を動かす部分

最下段が、いちばん狭い意味の作業です。「データ品質管理=クレンジング」と理解していると、機密性や回復性が視野から外れます。クレンジングは15項目のうち数項目に効く作業にすぎません。

誤解も並べます。

よくある誤解実際はどうか
データ品質はデータ部門の仕事で、セキュリティとは別だ公的な15項目には機密性・完全性・可用性・信憑性・追跡可能性・回復性が含まれます。分けると、この6項目が誰の担当でもなくなります
品質を上げるとは、誤字を直すことだそれは正確性の一部です。重点5項目だけでも正確性・完全性・一貫性・最新性・可用性があり、最後の1つは稼働の話です
分析に使わないデータなら、品質は問わなくてよい個人データについては法第22条の努力義務があり、本人からの訂正請求もあります。分析の有無とは関係ありません
品質の基準は会社ごとに決めるもので、公的な物差しは無いあります。ISO/IEC 25012が15の特性を定義し、日本でもデジタル庁の資料が15項目として示しています

4つ目は、この辞典で扱ってきたデータ系の語の中では珍しい特徴です。セマンティックレイヤーやETL/ELTには公的な定義が見当たりませんでしたが、データ品質については国際規格と国の資料の両方があります。物差しを自作する必要はありません。

⚠ 出典の所在が変わっています

デジタル庁『データ品質管理ガイドブック』が置かれていた政府CIOポータルは、2026年1月末で閉鎖されました。過去の掲載内容は、国立国会図書館のインターネット資料収集保存事業(WARP)を通じて参照する形になっています。

社内資料で「デジタル庁のガイドブック参照」とだけ書いてある場合、リンク先が生きているか確かめてください。本記事では、現在も公開されている東京都デジタルサービス局の付録資料を通じて15項目を確認しています。

第4章 おわり — 次は第5章

CHAP5

第5章 / 全8章

個人:自分のデータが間違っていたら

直させる権利が、条文にあります

企業が持っている自分のデータに誤りがある。住所が古い、名前の字が違う、契約内容が事実と異なる。この場合、直すよう請求できます。

できること条件相手がやること
訂正・追加・削除を請求する保有個人データの内容が事実でないとき遅滞なく必要な調査を行い、結果に基づいて訂正等を行う
結果の通知を受ける請求したとき訂正等を行ったとき、または行わないと決めたときも、遅滞なく通知する

出典:個人情報保護法第34条。「事実でないとき」が条件です。評価や判断が気に入らない、という理由では対象になりません。逆に、事実の誤りであれば、直すか直さないかの返事は必ず来ることになっています。

もうひとつ、知っておくと役に立つのが「最新性」の考え方です。第1章の表のとおり、品質の項目には「最終更新日時が確認可能か」が含まれます。企業が公開している情報や、自分に届く通知に更新日が書かれていない場合、それは品質の観点では不十分な状態です。日付のない情報は、いつの話か分かりません。

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第5章 おわり — 次は第6章

CHAP6

第6章 / 全8章

会社・組織:台帳の品質が守りの上限になる

対策の精度は、台帳の精度を超えません

セキュリティ対策の多くは、台帳を正しいものとして動きます。つまり台帳の品質が、対策の効き目の上限を決めます。15項目を自社の台帳に当てて点検する方法を示します。

台帳いちばん効く品質の項目点検の質問
IT資産の一覧完全性・最新性先月新しく増えた機器やサービスは、載っていますか
アカウントの一覧最新性・一貫性直近の退職者は、いつ無効化されましたか
個人データの保管場所の一覧完全性・追跡可能性本番のコピーが何か所にあるか、即答できますか
委託先とデータ経路の一覧完全性再委託の有無まで書かれていますか
ログの収集設定一貫性・可用性機器の時刻は合っていますか。保存期間は決まっていますか
バックアップの一覧回復性直近で実際に復元を試したのはいつですか

どの質問も、答えられないこと自体が結果です。「たぶん載っている」は、完全性を満たしていないという意味です。点検は、正解を出す作業ではなく、答えられない項目を特定する作業だと考えてください。

そのうえで、品質を保つ仕組みを作ります。人が思い出して直す運用は、必ず止まります。

やること効く項目効果
台帳に「最終更新日」と「更新した人」の欄を必須にする最新性・追跡可能性古い行が目で見て分かるようになる
必須項目を空欄のまま登録できないようにする完全性あとから埋める作業が発生しない
入退社の手続きに、アカウントの棚卸しを組み込む最新性思い出す運用から、必ず通る運用に変わる
機器の時刻を同じ基準に合わせる一貫性事故のあと、複数の機器の記録を1本の時系列に並べられる
台帳そのもののアクセス権を絞る機密性台帳は「どこに何があるか」の地図でもあります
復元テストの日を年間予定に入れる回復性控えがあることと、戻せることは別だと確認できる

5行目は見落とされがちです。資産台帳や保管場所の一覧は、攻撃する側にとって最も価値のある文書のひとつです。品質の項目に「機密性」が入っているのは、この意味でも理にかなっています。

✅ 今日できるのは、更新日を見ることです

自社の資産台帳かアカウント台帳を1つ開いて、最終更新日を見てください。それだけで「最新性」の点検が終わります。半年前で止まっていれば、そこから先の対策はすべてその前提の上に立っています。

更新日の欄そのものが無ければ、それが最初の宿題です。15項目を全部やる必要はありません。重点5項目のうち、自社の台帳でいちばん怪しいものを1つ選ぶところから始まります。

第6章 おわり — 次は第7章

CHAP7

第7章 / 全8章

台帳が古いと気づいたら:最初の10分

全部直そうとすると、何も終わりません

棚卸しを始めたら、台帳が実態と合っていないと分かった。ここで全項目を突き合わせ始めると、数か月かかって途中で止まります。順番を決めます。

時間やることやってはいけないこと
0〜3分その台帳が、いま何の判断に使われているかを書き出す台帳の中身から見始める。用途が分からないと優先順位が決まりません
3〜6分用途のうち、外部に公開されている資産やアカウントに関わるものに印を付ける社内向けの項目から手を付ける
6〜8分印の付いた範囲だけ、実態と突き合わせる全件を対象にする
8〜10分差分が出た原因を「登録漏れ」か「更新漏れ」かに分ける差分を直して終わりにする。同じ差分が来月また出ます

4行目が肝心です。登録漏れなら入口の手続きに、更新漏れなら定期の見直しに原因があります。直す作業と、二度と同じ差分が出ないようにする作業は別のものです。前者だけをやると、来年また同じ棚卸しをすることになります。

なお、個人データの台帳で誤りが見つかった場合は、本人からの訂正請求が来る前に直すほうが安く済みます。請求が来てからでは、調査と通知の手続きが加わります。

確かめる先

  • 東京都デジタルサービス局『データの利活用推進に向けた技術ガイドライン 付録 データ品質の評価項目』(15項目の日本語での概説)
  • デジタル庁『データガバナンス・ガイドライン』(体制と方針の考え方)
  • ISO/IEC 25012(データ品質モデルの国際規格)
  • 個人情報保護法 第22条・第34条(e-Gov法令検索)
  • 国立国会図書館 インターネット資料収集保存事業(WARP。政府CIOポータルの過去の掲載内容)

第7章 おわり — 次は第8章

CHAP8

第8章 / 全8章

関連用語と、次に読む記事

数える・そろえる・残す・戻す

この用語とセットで覚えると理解が早くなる語です。

第8章 おわり — 最後にFAQ

FAQ?

よくある質問

データ品質管理についてよく聞かれること

実際に検索されている疑問から

データ品質の評価項目には、何がありますか?

公的に示されているのは15項目です。正確性、完全性、一貫性、信憑性、最新性、アクセシビリティ、標準適合性、機密性、効率性、精度、追跡可能性、理解性、可用性、移植性、回復性。このうち重点は正確性・完全性・一貫性・最新性・可用性の5項目とされています。国際規格ではISO/IEC 25012が、品質の属性を15の特性に分類し、データが本来もつ性質とシステムに依存する性質という2つの観点から捉えています。

データ品質管理とセキュリティは、別の取り組みではないのですか?

公的な定義のうえでは、別ではありません。15項目のうち機密性・完全性・可用性・信憑性・追跡可能性・回復性の6つは、そのままセキュリティの話です。たとえば機密性の観点は「アクセスできるのは許可された者に限定されているか」「暗号化やハッキング対策等が行われているか」、回復性の観点は「バックアップが保存されているか」です。品質はデータ部門、セキュリティは情報システム部門と分けると、この6項目がどちらの点検表にも載らなくなります。

法律上、データの品質を保つ義務はありますか?

あります。個人情報保護法第22条は、利用目的の達成に必要な範囲内において個人データを「正確かつ最新の内容に保つ」よう努めなければならないとしています(努力義務)。加えて第34条は、保有個人データの内容が事実でないとき、本人が訂正・追加・削除を請求できるとし、事業者は遅滞なく必要な調査を行って訂正等を行わなければならないと定めています。訂正しないと決めた場合も、その旨を本人に通知する必要があります。

何から始めればよいですか?

自社の台帳を1つ開いて、最終更新日を見るところからです。それだけで「最新性」の点検になります。セキュリティ対策の多くは台帳を正しいものとして動くため、台帳の品質が対策の効き目の上限を決めます。資産の一覧が古ければ、載っていない機器は脆弱性を直す対象にも入りません。アカウントの一覧が古ければ、退職者のアカウントが有効なまま残ります。15項目すべてではなく、重点5項目のうち自社でいちばん怪しいものを1つ選んでください。

出典・参考

最終更新:2026年8月22日/次回見直し予定:2027年6月(デジタル庁のデータ関連ガイドラインが例年6月頃に更新されるため。あわせて政府CIOポータル閉鎖後の資料の所在も再確認します)

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